見出し画像

【車検の話】#3 〜 17年目の車の車検代はいくらだったか?

「古い車は、車検に通らないのか?」
というテーマで書いている「車検の話」3回シリーズ。
今回は直した箇所とお金の話です。

第1回の話はコチラ ▼▼

第2回の話はコチラ ▼▼

2006年に購入した「トヨタ・ウィッシュ(1.8L)」の車検の時期がやってきました。

走行距離は、62,000km。

購入から17年目の車検で、かかった費用と直した箇所を記載しておきます。



(1)法定費用

●自賠責

車で事故を起こした時、自己の相手に対する賠償。
金額は年度によって異なります。
前回より保険料は安くなっていました!
これは、年々、技術の進化で、自動車事故が減っているという背景があります。
知らなかったなぁ(·o·)

●重量税

こちらは、車の重さに対する税金。
愛車は、1.4トン。
なお、重量税は13年目以降からアップします。
2019年の車検から、それまで24,600円だった重量税が34,200円と、約1万円近くアップした!

これは
環境性能が高い車の普及を促すためだそう。
かみは、「エコカー減税」を行う一方で、古いクルマに乗っているヤツらからは、しっかり税金を巻き上げるっちゅう魂胆ですね
(ノД`)
しかも、18年を経過すると、更に高くなるそうです…。
ひどいなぁ(T_T)

●印紙代など

更に「印紙代」という名目で、サラリと税金を払わされます。
今回はなぜか「審査証紙」という手数料も発生しています。
2023年より値上げしたそうです!

※因みに、毎年春に支払う「自動車税」も、13年目以降は39,500円から45,400円に値上がりしています!
そりゃ、余裕があればエコカーに乗りたいのに!
余裕がないから、古い車を直して乗っているんで!!
政府は、税金取りすぎですって!(`_´)

まぁ、重量税はアップしたものの、自賠責が下がったので、法定費用は前回の車検時とさほど変更はありませんでした。

合計は、約5.5万円


(2)車検手数料


車検を依頼する会社の手数料。
どこで依頼してもだいたい、2万円前後ですね。

なお、整備工場には
「指定工場」「認証工場」があります。

「指定工場」は、車検を担当できる自動車検査員もいるので、車の整備・修理・車検(検査)を自社工場だけで行えます。

「認証工場」は、整備や修理はできますが、車を運輸支局などに持ち込んで検査しなければなりません。
このため、
「申請代行費用」が発生したり、指定工場よりも日数が余分にかかる場合もあります。

また、車検の間、代車費用が発生する場合もあります。


(3)整備費用①(消耗品)


車検を通すのに必要な費用。
部品代と作業料(工賃)に分かれます。

①定期的に交換が必要なもの(消耗品)

□エンジンオイル
走行距離 5,000~1万㎞ごと(または半年ごと)。

□オイルフィルター(オイルエレメント)
走行距離 1万㎞ごと(またはオイル交換2回に1回)。
汚れたエンジンオイルをろ過して清浄に保つ。
オイルと合わせて約4,000円程度。

□ラジエーター液
2年に1回。

□ワイパーゴム
2年に1回。

□エアコンフィルター(クリーンフィルター)
2年に1回。エアコンの空気をろ過する。約3,000円程度。

※ここまでは、車検毎に行った方が良いですね。

合計は、約2万〜3万円程度だと思います。


一応、ここまでが、普通に発生する「車検代」
おおよそ、100,000円前後 だと思います。


(4)整備費用②(経年劣化で交換が必要なもの)

古いクルマの車検の見積を依頼する場合、下記のパーツの確認もしてもらうと良いでしょう。

□ブレーキパッド
厚さの残りが4 mm程度になったら交換。
新品は10mm。

□ファンベルト
走行距離5~10万kmごとに交換。

□タイミングベルト
走行距離10万kmごとに交換。
タイミングベルト交換のタイミングで車を買い変えると言われていましたね。

□スパークプラグ
走行距離5万kmごとで交換。

【その他、注意するパーツ】

□バッテリー
2~3年ごとに交換。

□タイヤ
最低でも5年ごとに交換。

以上の6項目は、整備の担当者に確認しておいた方が良いでしょう。

見積を依頼すると、項目の中に不思議な名称のパーツや工賃が発生するケースもあります。
一つひとつ、確認すれば良いのですが、説明が上手なので、クルマの素人はついつい鵜呑みにするケースがありますね。

私も、前回までの車検はすべて嫁さんに任せていたので、あまり細目を気にしておりませんでしたが、今回改めて過去の請求明細を見直して、
「これって何の費用???」というのがありましたね😥

相手も商売ですから、
「大丈夫だと思いますけど、やっておいた方が安全だと思いますよ😀」
なんて、上手に誘導セールスしてきます。

クルマの素人=情報弱者で、更には「自己責任」が求められる時代ですから
不安を抱えたまま(プロが言うのだから、そうした方が良いだろう)という気になり、
「どうしますか?」
「じゃあ、お願いします」
なんて、依頼するケースが多いと思いますね。


(5)今回(2023年)の車検で、指摘された交換部品


上記が通常の車検で確認すべき項目と金額の目安ですが、下記が改めて発生した修理代です。
なんだかんだいっても、17年も乗っている愛車ですから、気づかないうちに、傷んでいる部品が結構見つかりました。

※金額は、今回私が依頼した工場の提示額です。金額は異なりますのであくまでも参考程度に願います。

交換したパーツは下記の通り


●ブレーキパッド
厚さの残量が2~4mmになったら交換時期。
新品の状態は10mmほどあるため、およそ半分以下の残量になったら交換した方が良い。
車検の必須項目ではなく、2mmまでOKという意見もあるが、早めの交換が肝心。
なお、1万km で1mm削れるので、6万kmで交換!
今回はフロントのみ交換(残厚4mm)。
(リアはまだ6.5mm残っていて大丈夫だった)。
工賃合わせて、約15,000円程度。

●ファンベルト
エンジンの動力を周辺の補機に伝えるゴム製のベルト。
例えば、発電機である「オルタネーター」にエンジンの回転力を伝え、動かしているのもファンベルトです。
走行距離6万kmが寿命の目安。
今回、亀裂が見られた。
工賃合わせて約10,000円程度。

※オルタネーター
オルタネーターとは「発電機」のこと。
クルマは、エンジンの駆動力を利用して充電するが、作られた電気はバッテリーに充電される。バッテリーが劣化すると、満タンまで充電できず、
オルタネーターが稼働し続け、大きな負荷がかかる。

●フロントマフラー遮熱板のバンドが腐食
マフラーを吊っているバンドが腐食して外れそうになっている。
マフラーの遮熱板は、エンジンの熱気を遮断するためのプレートのこと。
エンジンから出る排気ガスを浄化する触媒は高温となっていて、車と触媒が触れると故障してしまうので、触媒付近に遮熱板を着けて予防をする。
今回はその遮熱版を吊るバンドが外れかかっていたので、交換する。
工賃合わせて約2,500円程度。

●タベットカバーのオイル漏れ
「タペットカバー」とは、エンジンのヘッド部分を覆っているカバーのこと。
エンジンの内部では、エンジンオイルが循環しているが、金属の部品の間にゴム製のパッキンを付けることでオイルの漏れを防ぐ。しかし、ゴムがエンジンの熱で劣化し、オイルが漏れてくる。
「タペット」とはエンジンの内部にある部品の名称で、その「タペット」の「カバー」であるため「タペットカバー」と言う。
なお、「タペットカバー」を交換する際は、付随する部品を取り外したり、ボルトを均等に締め付けなければならないので、キチンとした技術が要求される。
工賃合わせて、約7,500円程度。

●デフのオイル漏れ
「デフ」とは「デファレンシャル・ギア」の訳。
左右の両タイヤにエンジンの力を伝え、スムーズにカーブを回るために必要な、駆動系の重要なパーツである。
「デフオイル」はデフをスムーズに働かせるための潤滑油。
デフからオイルが漏れていると、最悪、ギアが破損してしまう。
また、デフオイルはエンジンオイルとは違い、残量や汚れを簡単に確認できない構造のため、発見が遅れがち。
オイル漏れを発見した場合は、すみやかに修理工場に持ち込んで対処した方が良い。
ドライブシャフトとデフを接続する部分には、「オイルシール」が使われていて、オイル漏れを防いでいる。
「オイルシール」自体は高いものではないが、場合によっては、デフが収まっている「ドライブシャフト」を抜いて、そのシールを取り替える必要があるので、整備に時間がかかる。
このため交換に片側2時間というケースもあるので、
その分工賃が片側だけで1万円を超えるということもある。
今回の見積は、工賃合わせて、最大約36,000円程度。


【まとめ】


こうして算出された「車検代」を前回のものと比較してみます。

前回は、カー用品大手チェーン店。
今回は、札幌市内にある大手自動車整備工場に依頼しました。

前回の車検代総額は、約10万円
今回は約17万円
と、およそ7万円アップ!

しかし、
(1)法定費用(約5.5万円)、
(2)車検手数料(約2万円)、
(3)整備費用①消耗品(約2万円)
の、合計9.5万円
には、大きな差はない。

一番大きいのは
経年劣化で交換が必要な整備費用

でした。

節約できないか、検証してみましたが、
車検は通せても、いずれ走行中に破損して、
余計に修理代がかかることを考えると、仕方がありません。

改めて前回の費用内訳を見てみると、
「取り敢えず車検を通すだけ」
の作業であったことがよく分かります
(消耗品以外は、ほとんどお金をかけていない)。

17万円は痛いところですが、車を買い替えることを考えたら維持費としては妥当な金額だと思います。

現在、走行距離6万㎞。

頑張って10万kmまで乗りたいのですが
年間走行距離が5,000㎞のペースなので、
あと8年はかかるという計算💦。

ということは、
購入から25年。
2031年までこの車に乗りたいと思うのですが、果たして持つだろうか…。

2031年に私は65歳となるので、
年齢的にはちょうど良いタイミングなんですけどね😅。

トヨタ車の性能を考えると、
キチンとメンテをすれば大丈夫な気もします。
古いクルマですが、頑張って乗り続けたいものですね。

同じように古いクルマに乗っている方、
車検がよくわからない方の参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました😊。

(2023年8月30日投稿)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?