働く人生50年、選手交替のルールづくりがほしい
働く人生50年時代、この長丁場を乗り切るためには健康と10年継続、生きがい(人生に定年なし)だと以前に書きました。もうひとつ大事なことは、選手交替のルールづくりです。
いきなりで恐縮ですが、大リーグの投手起用にはルールがあるといいます。先発投手の中4日ローテーションや100球交替などです。商売道具の肩や肘などを無理に駆使させないことからできたものでしょう。
このルールがあると、選手もそうですが、監督の采配もやりやすくなるのではないかと思います。野球は勝負事ですから勝ちに行くのは当たり前。調子のいい投手には少しでも長く投げ、ゼロ封してほしいのはヤマヤマです。
でもその時がくれば、少しのタイミングのズレはあっても基本交替させる。ルールだから監督も、投手も、それに観客も納得します。これがなくて続投し、負け試合にでもなれば観客は失望し、監督が非難され、投手は打ちひしがれます。
戻って働く人生。長丁場には調子の良いときもそうでない時もあります。また人により得意な分野とそうでない仕事もあります。大リーグのような交替のルールもなく、大半は担当の哀願に浪花節的に対応したり、成長させるための根性物語のように仕事をそのまま継続させる。失敗が重なれば社員を2軍に落としてしまうことになるかもしれません。
この1年、ジョブ型の働き方などが注目され、導入する会社もあるとききます。仕事を細切れにし、ゴールを決めて任せる。うまくいけばいいのですがいつもそうとは限らない。このリスクについてどう対応するのでしょうか。
それには選手層を厚くして仕事に「のりしろ」をもたせること、ジョブローテーションで多能化することなどがあたるでしょう。これがあれば、仕事のスペア制をルール化することができます。目的は勝負に勝つことであり、同時に選手を2軍に落とさず第一線で長く働いてもらうことなのです。
大リーグの投手交替ルールは米軍の戦術の韻を踏んでるように思えます。