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ほんのちょっとした気づきでさわやかな気分になる(3)痛くない注射

インフルエンザの予防接種はいつも同じ病院と決めている。引越して少し遠くなったが代えない。注射が痛くないのだ。

あの看護師さんだった。
肘を曲げた二の腕の外側を彼女が左手でつまみ上げ、アルコール消毒。少しの迷いも、ためらいもなく注射針をすっと刺した。チクッとほんのかすかに感じただけで、ワクチン注入感もない。すぐ終わった。

テープを貼ったあと少し押さえながら、
「もう押さえなくて大丈夫ですよ」
60歳は越してる?ベテランの看護師さん。
彼女には痛点が見えるのでしょうか、まさか。

海外出張や駐在の時に打つ予防接種専門の医院があります。そこの看護師さんも上手でしたね。誉めると、
「毎日やってますから」
うーん、回数なのかなあ。コツがあるんだろうなあ。

そういえば、「痛くない注射針」というのがありましたね。

開発したのは岡野工業、岡野雅行さん。
針穴の直径が90ミクロン、外径が200ミクロン。蚊の口針と同サイズだというから驚きます。残念なことに後継者がおらず、2018年に廃業されました。ただ、その技術はT社の技術者に3-4年かけて伝承したそうです。

針の太さで当然痛さが違いますよねえ。
でもT社の注射針を使ってるか、あらかじめ聞くわけにもいきません。

注射針も大事だけど、やはり腕前。
あの看護師さんを指名できればいいのですが。