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洞窟探検

1年ぶりの洞窟探検、大腸の内視鏡検査です。数年おきに、ここ10何年かやっている。昨年、小さなポリープをふたつ切除したことから、経過観察で今年もつづいて検査になった。結果は、ひとつ。切除して悪性ではなかったが、1年後に再確認だという。

前日から下剤をのみ、検査当日は半日かけて大腸内をきれいにする。ふだんなら推定2kgもある内容物を、下剤で、もう、何もでないよというまで徹底的に洗浄する。最後は、看護師さんに確認してもらってから内視鏡検査です。

胃カメラと違ってスコープの太さは負担にならない。いちばん奥までスコープをいれて、引き抜きながらの目視検査。検査中にわたしも映像を見ることができる。麻酔がきいて、少しもうろう気味だし、多少の痛さもあるけれど、これが自分のからだの中かと食い入るように見る。

洞窟探検のような感じですね。全体的には薄茶色、ところどころ、光の加減か、オレンジ色がかって見える壁。鍾乳石のように表面がぬめって湿っている。伸縮性があって上下左右に揺れる、くびれてでこぼこのある壁が長くつづき、そして奥は暗い。

壁面と異質の盛り上がりがあったら、アウト。ポリープです。すかさず、金属ループを出して突起部をひっかけ、電気で焼き切る。サンプルをもちかえり、そのあとはクリップで止める。止め口からの長さは大腸の内径の半分くらい、垂直に立っている。意外に大きいが、そのうち出ていってしまうという。すべて遠隔操作、ロボットアームを器用に作動させる手術ですね。

ところどころに、浅い横穴が袋のようになったところがある。「憩室」という。体質と加齢が関係するらしいが、これはセーフ。

後日、検査結果の説明時に、あらためて、10数か所の写真をコンピュータ画面上で見せてもらった。スコープの鮮明さにはおどろくと同時に、人間のからだのきれいさにもびっくりします。でも健康なところとちがって、ポリープはやはり異物として見える。

約20分の洞窟探検、地図が同時に表示されればさらにいいでしょうね。来年にはできているかもしれません、楽しみにしてます。下剤はイヤですが。