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寺じまいの通知

「寺じまい」の通知はがきが届いたのはいつだったろうか。田舎のお寺の住職が辞し、近所のお寺が引き継ぐという。
遠く離れて暮らしていると、お墓を見守ってくれるのはお寺さん。それが名前も顔も知らない住職に交替、いわば担当が変わったようなもので、ご挨拶もできておらず、おつきあいが切れたような感じがします。

代々続いたお坊さんの家系、先々代の顔も子供の時の記憶に残っている。
ウチの親父が亡くなったのは35年前、その年の前後にはなぜか近縁の物故者が多かったこともあり、先代住職とのおつきあいが増えた。以来、毎年お盆には墓参りはかかさず、お寺にもご挨拶をさせていただいていた。
辞められた住職にバトンタッチしたあと、数年前からお寺に立ち寄っても不在な時が多く、連絡も携帯にしか届かなかった。

田舎に帰るのは年に1回のお盆の墓参りか、たまに開かれる中学、高校の同級会くらいなもの。今年はコロナで、親戚に顔を出すのも控えてとんぼ返り。だんだん田舎が遠くなったような思いを抱いた夏でした。