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【みんな明日から使える】おすすめの草書体

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左:書道家タケウチ 右上:書道家板谷栄司with鯖大寺鯖次朗 右下:ジャズギタリストタナカ


草書体


あのうにゃあっとしたやつ。くずし字の極み。読めない。えーん。

「衡山毛筆フォント草書」にて

これは、
お字書き道
桜が満開に咲きました

と草書体のフォントで書いてみました。

草書体を習っていない人でも、「字」「桜」「咲」は何とか読めるかと思いますが、「書」「道」「満開」は多くの人が読めないかもしれません。「書」なんて「出」みたいになっています。

このお話のYouTube版はこちら⇒⇒


楷書体/行書体/草書体/ひらがな


さて、書体について簡単に説明しておきましょう。

楷書体:
一画ずつ点画をきっちり離して書いたもの
行書体:
次の点画へ向かって少し流れが生まれたもの。時々省略あり。つづけ字。くずし字。
草書体:
行書体よりも点画が省略されたもの。つづけ字。くずし字。
ひらがな:
草書体をさらにくずしたもの。現代のひらがなはそれを再度整理したもの。

言うなればいつも私たちが普段使うひらがなは「究極の草書体」とも言えます。

▼ちなみに・・・
「くずし字」と言うので、楷書体から行・草書体ができたと考えがちですが、実は成り立ちとしては逆。
隷書体(お札の「千円」「一万円」などの書体)を速書きするために生まれたのが、草書体。そして行書体、楷書体へ整理されていったと考えられています。


書道家もすべての草書体を知っているわけではない


普段づかいの漢字は3000字ほど(常用漢字+人名用漢字)。しかし、漢字はおびただしいほどの数があります。(5万とか、6万とか)

また、草書体は書き方が広く様々あって、人による差も大きいもの。今日はこう書くけど、明日はこう書く、といったこともあります。
書道家と言っても、その全てを知っているわけではありません。その都度、分からなければ字書(今はアプリもある!)などで調べているわけです。

まあでも、漢字はパーツの組み合わせで出来ているので、見慣れない草書体もある程度は想像できるものではありますが。


おすすめの草書体


筆者は実は草書体があまり得意ではありません(汗)なぜかと言うと、最初に身につけた小学校で習う楷書体からの姿かたちを留めていないものが多く、身体に馴染んでいないから。(書道家のくせに単に使い慣れてないだけかい!!)

でも、書道を学ぶ過程で、コレ画期的!と思える草書体がいくつかあります。どれも普通に読めて、書き勝手も良いものなので、良ければ皆さんもぜひ使ってみてください^^

‼注意‼
・下の書き方は草書体の一例であり、他の書き方もある。
・草書体は、一般的な楷書体の書き順と異なることがままある。


二画目の下の角を曲がったら、ぐるっとして中に横(斜め下)に一本。二本あるものはだいたい一本になるのが鉄則。
さらに、「日」は漢字の構成パーツとしてよく出てくるので、汎用性も高いくずし方。

「日」のやり方と似ていますが、二画目の下の角をぐるっと回ったら、中にカタカナの「メ」を書く感じ。一画省略。
もう一つのパターンは、通常の書き順と違って、真ん中の縦画を最後に書きます。縦書き時、下に続いていくときに便利。

目、自、国

筆者はこの書き方を知ってから、大好きな書き方で日常でもよく使います。
左外郭、右外郭を囲ってから中身を書く。斬新。好き。

草冠はくずすと、「前」という字のようになります。そのあとは先述の「日」を書きつつ、流れで縦画へ、最後に横画。合理的!

手、毛

「毛」はひらがな「も」の字母。通常の書き順と異なり、横二本が最後。もはや「も」です。
同じ理屈で「手」の草書体も同様の書き順になります。

貝、頁

このくずし方は、速書きして線が抜けてしまうタイプの人は、草書体を学んでおらずとも自然とやります。中身をぐるっと省略して最後の「ハ」へ。

ひらがなの字母「和」、のぎ偏も「毛」「手」と同様、一画目のあとは通常の書き順と違って縦へ。
漢字⇒ひらがなへの変遷が分かりやすいタイプの字だと思います。

この草書体のことが書きたくて、この記事を書き始めたようなもの。
まず、縦を二本、そのあと木偏と木の横を合体して、さらに左払いも、右払いも一本ずつ。スゴイ!合理的!
そして出来上がった文字も「林」に見えるではありませんか!


「なんでそうなるのっっ!!」の草書体

門は「つ」になる。

もはや「り」。

「手」の一本横が多いバージョン。縦画からぐるっと大きく回って書く場合が多く見られます。


通常と逆から入る。大して便利にもなっていない気がする。

ひらがな「を」の字母は「遠」。何で!?と思いがちですが、しんにょうはすべてこのように下部を小さめに覆う感じになります。


よく見かける草書体


かなり色んな書き方があります。頻出のため、様々なくずし方が発生したのだとか。

大胆な省略。「お見舞」「暑中お見舞い」などで見かけることもあるのでは。

これは中国の簡体字「东」です。簡体字の成り立ち方はひらがなと同様、草書体をもう一度整理された形。

漫画『ちびまる子ちゃん』が「おとし玉」という書き初めの際、ぽち袋の文字をお手本にしてしまって「おとーむ」と書いて笑い者になった話がありました。


いかがでしたでしょうか。
少しでも草書体が身近なものや面白いものと思っていただけたのなら嬉しく思います!



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