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#134『動かないゼロトレ』石村友見

 これはとても良い健康法であると感じる。
 本書の要点は
・人体には正しい筋肉の配置というものがある。
・それが上手く行っていない場合、姿勢の歪みに出る。
・姿勢の歪みが諸々の症状を作り出す。
・そこで姿勢の歪みを戻す。
・そのために必要なのは、ある矯正用姿勢を取って数秒保持する「ゼロトレ」である。
 ということで、話は非常にスムースである。

 先日、ある女性とお話する機会があった。80歳くらいの方である。しかしその方のオーラというかエネルギーは50歳くらいにしか見えない。まず姿勢が良い、ろれつも良い。思考はクリアである。そして考えが年寄りじみていない。病気もしたことがないという。今後もするようには見えない。
 連れの方が「バレエとか為さっていたのかと」と言った。するとその方は「いいえ、ただ毎朝壁に背中を伸ばしてつけて、形状記憶しているんです」と言った。
 勿論、それだけが若さの秘訣と断定はできない。しかしこれは大きな収穫を得たと思った。
 それから真呼吸会で皆さんにこれを教えている。

 実は私も同じようなことをずっとしている。その際の要点は
・負荷をかける姿勢を保つ
・その姿勢時に、平常時と異なる筋肉の動きを感じ取る
 というもので、その時に当該箇所に酸素が行き渡る。これはヨガの基本的な方法論だと思うが。

 最近色々な健康法や体操の本を読むが、正直これを長らく試したいと思うような体操はない。複雑すぎるし多すぎる。私は基本的に、覇気が全てだと考えている。その人が強い意志力を持ち、見られているという自覚を持ち、美しくあろうと精神を方向付けていれば、放っておいても美しさは保たれるし、その逆はない。この精神の方向付けにあと一押しくらいするのが体操だというのが私の価値づけなので、あれもこれもやる体操というのは、それ自体が一つ一分とかだとしても共感できないのである。

 本書ゼロトレは体の歪みを8か所に分けて、分かり易く解説している。どれも超簡単であり、効果が望めると思う。私自身は巻き型矯正を取り入れることにした。

 お勧めである。

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