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[94点] HORIZON FORBIDDEN WEST

久々のゲームレビュー記事。今回はHORIZON ZERO DAWNの続編、FORBIDDEN WESTだ!前作のレビューは↓こちら。

2月18日の発売から早3ヶ月。途中ELDEN RINGを挟んだため、クリアまでかなり時間がかかってしまった。本作ももちろん約束された神ゲーではあるけれども、ネットではどちらかというとELDENの方の話題が多かったのも記憶に新しい。

さてそんな本作、少し寄り道をしながらのプレイでクリア時間は41時間。最終レベルは34であった。おじさんはしっかりトロコンしたので総プレイ時間は54時間だった。

美麗なグラフィックと秀逸なストーリー

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言い古された文句ではあるが、HORIZONと言えばまずは美麗なグラフィックである。前作でもそれなりに綺麗ではあったものの、PS5になった本作はさらにレベルが上がっている。現行機では間違いなく最高峰のグラフィックだろう。

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本作はアメリカ大陸の西部を中心に物語が進むのだが、西部ではより原始的な部族が登場し、より自然豊かな大地を訪れることになる。ということは、このグラフィック向上が映えるシーンも多いということだ。グラフィックが悪いと滑稽に見えていただろう。

前作だとぎこちなくちょいブスだったアーロイも、よりリアルになったおかげで美人になった気がする。前作では割とヒステリックだった彼女も、成長のおかげで性格良くなっているw

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またストーリーもかなり緻密に前作から破綻なく描かれていて、長編映画を見るような気持ちで楽しめた。本記事後半にはネタバレもするので、気になる人は読んでみてほしい。

正直、プレイ前は、前回からもう話を展開しようがないだろうと思っていた。前作ラストではあからさまな伏線を見せていたけれど、それがしっかり回収(というか発展)されていて素晴らしい。

各種アクションが追加

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前作からいくつかのアクションが追加されている。まずはパラセール。高所から飛び降りるとき、パラセールを開くことでノーダメージで降りることができ、かつ飛距離を伸ばせる。

ゼルダの伝説BotWでもうすでに実証済みではあるが、やはりオープンワールドとパラセールは相性が良い。

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また本作は飛行型の機械獣もオーバーライドできる。DQ3のラーミアWoWのFlying mountなどなど、初めて大空を飛ぶときはやはり大きな感動を覚えるものだ。オーバーライドできるのがやや終盤にはなってしまうが、これのおかげで、序盤のエリアも探索しようかなと積極的に思えるのはよくデザインされている証拠だ。

他にも、プルキャスターと呼ばれるフック上のデバイスを使えば、大きなものを引っ張ったり、高所に引っかけて登ることができるようになった。HORIZONといえばクライミングアクションだが、このデバイスによって山登りがさらに楽しくなった。

戦闘はあまり進化がない

本作、とにかく残念だったのが戦闘アクションだ。前作レビューでは「戦闘が序盤から終盤まで同じような流れで飽きてくる」と述べたが、本作もやはり戦闘は大味だ。

前作からはかなりテコ入れがあった。例えば近接戦闘ではコンボや連携のようなものが増えたし、ゲージを溜めて勇技というパワーアップを使えるようになったし、武器種やデバフも増えた。

でもやはり結局やることは遠距離からちまちまと弓で打つぐらいで、たまに人型に囲まれたときに近距離戦をやるぐらい。そして弱点武器を使っても、なかなか効果がはっきりと見えない。

この手のゲームは、やはり爽快感があってほしかった。アクションはぐりぐり意図したとおり動かせて楽しいが、「弱点を突いてドカーーーン!撃沈!すっきり!」というカタルシス一直線な感じではない。

その他、細かな難点も

あとグラフィックは綺麗でいいんだけど、UIがかなり見にくいのよ。文字も小さいし、HUDも薄いし。そしてフィールド上にたまに立っている看板は前作と変わらず、MS Wordで書いたようなクソダサフォントw

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ELDEN RINGと比べてしまいがちだけど、オーバーライドした機械獣の乗り心地も悪い。移動を楽にするためのオーバーライドなんじゃないの?小回り効かないし、速度上げるとブラーがかって周り見えにくくなるし、小さな段差で引っかかるし。

そしてクエストがバグりがち。おじさんがクリアしてからアップデートはあったのかもしれないけれど、オープンゲーにありがちなクエストのバグはそれなりの頻度で起こる。クエスト目的地に着いたのに話が進まなかったり、クエストのNPCがどこかに引っかかって話が進まなかったり、急に無音になったり、PS5が落ちたり。まー頻繁ではないけどね、50時間以上プレイしていたら何回かはそういう場面に出くわす。







これ以降はネタバレあります!








ストーリー(ネタバレあり)

また次回作やるころにはストーリー忘れていると思うので、簡単にまとめていきやす。

前作でハデスを破ったアーロイだったが、世界では赤い腐蝕が浸食しはじめ、機械獣も狂いだす事態で、一人、禁じられた西部へ旅立つ。

西部の地はテナークスと呼ばれる部族が支配している。東部のカージャと西部のテナークスはこれまで戦争をしていたが、前作で描かれたようにカージャは若きサン王アヴァードのおかげで平和主義になり、ちょうど和平のための会談を開くところだった。

アーロイはその会談を通して西部へ入ろうと思っていたのだが、ちょうど会談の最中、和平に反対するテナークスのレガーラという女が、仲間と機械獣を率いて襲った。

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何とか奮闘して撤退させるアーロイ。そしてここから本格的にストーリーが始まる。

ハデスを持ったサイレンスを追う中で、アーロイはガイアのコピーを手に入れる。しかしこのコピーには副次機能がなく不完全な状態だった。

そしてその直後、エリザベト・ソベックのクローンと思しき女(ベータという名前)と未来人のような恰好をした者たちがやってくる。未来人に見つかってしまい圧倒的な力でやられてしまうアーロイだが、ぎりぎり生きながらえる。

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ここからは大きく端折ってしまうけれど、テナークスたちと強力しながら、地球再生に必要な3つの副次機能を見つけるアーロイ。

ところが最後の副次機能を見つけたところで、例の未来人に見つかり、仲間を殺されてしまう。このままではアーロイも殺されてしまいそう!と思った瞬間・・・

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未来人の中にいた、ティルダという女に救われる。この未来人と思っていた人たちは、実は人類がゼロドーン計画で一度滅亡しようとしたとき、宇宙船に乗って地球外へ脱出していたファー・ゼニスという団体だったのだ。

前作ではこのファー・ゼニスの宇宙逃亡は失敗したと伝えられていたが、実は地球からちゃっかり逃げ延びていたのだ。しかもファー・ゼニスでは不老不死の研究もなされていたおかげで、彼らは老いることがなくなっていた。彼らはファー・ゼニスの子孫(未来人)というわけではなく、彼ら自身がゼロドーン当時に逃げたあの人間たちだった。なので1000年以上生きている計算になる。

ファー・ゼニスがガイアを手に入れようとした目的は、彼らの住みやすいよう地球を再度リセットするためだった。そのためアーロイたちがガイアと副次機能を手に入れるまでわざと泳がせていたのだ。しかしティルダはアーロイたちの活躍を見て、寝返ったと説明する。一緒にエリザベト・ソベックの夢を叶えたい、再びこの地球に文明を蘇らせたい、と。

そしてティルダはサイレンスの目的も説明する。サイレンスは、ファー・ゼニスが地球をリセットしようとしているのを知っており、その対抗策のためにレガーラと手を組んだのだ。通常、ファー・ゼニスはバリア上のものを纏って攻撃を防いでいるが、そのバリアを解除するデバイスをサイレンスは開発した。そしてレガーラたちにオーバーライドの技術を提供し、テナークス部族を掌握して、彼らを手駒としてファー・ゼニスへ攻め入るつもりなのだ。

ティルダは、そんなサイレンスとレガーラの軍を逆に利用して、彼らがファー・ゼニスに攻め入っているときに、裏口からこっそりとガイアと副次機能を奪い返そうと提案する。しかしそれはテナークスに多数の死人が出ることを意味しており、アーロイはその案を拒否する。

代わりにアーロイは、レガーラの軍団を倒し、サイレンスをこちら側につくしかない状況を作り、サイレンスの持つバリア解除デバイスを手に入れようと考える。

その後、さくっとレガーラを倒したアーロイ。目論見通り、サイレンスはしぶしぶアーロイたちに味方することになる。

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そしていよいよ、アーロイの仲間たち、ティルダ、サイレンスはファー・ゼニスの本拠地にやってくる。

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サイレンスのバリア解除デバイスも使い、オーバーライドした機械獣やテナークスたちとともに攻め入る。余談ではあるが、上のスクショのように、ティルダ含めファー・ゼニスが空飛んでるのはシュールで笑える。

ティルダはファー・ゼニスのボス、ジェラルドを追い、アーロイは攫われたベータとガイアを奪還するため別行動をとる。

基地最上階までやってきたアーロイ。無事ベータを救い出す。またアーロイの仲間が基地のデータを調べていると、ファー・ゼニスは"ネメシス"と呼ばれる者からこの地球へ逃げてきて、ガイアと副次機能を手に入れて、また宇宙へ飛ぼうとしていることがわかる。ガイアの力で地球の環境をリセットして、地球に住もうとしていたわけではなかったのだ。

そんなところ、ジェラルドをあっけなく殺したティルダがアーロイの元へやってくる。ティルダはネタバレを始める。ファー・ゼニスは肉体的に不老不死を手に入れたあと、精神もデータ化して自由に出し入れしようと研究を重ねていた。しかしその研究の中で失敗作が出来上がってしまい、破棄することになった。破棄されたシステム(?)は人格を持ってしまった。それがネメシスである。

ネメシスは自分を破棄したファー・ゼニスを恨み、持っている情報・技術全てを利用してファー・ゼニスを滅ぼそうとしている。ファー・ゼニスが地球へ逃げようと宇宙へ飛び立つと、地球上のハデスに絶滅信号を送った。これが前作でハデスが暴走した理由だった。

一緒にガイアをもって他の星へ行こうと、アーロイを誘うティルダ。ティルダはエリザベト・ソベックを愛していた。人類滅亡時、自らを犠牲にして未来の地球に託したエリザベト。そんなエリザベトを見捨て宇宙船で逃げてしまったティルダ。ティルダは1000年間悔み続け、そしてアーロイの中にエリザベトを見出し、一緒に新たな文明を作りたいと言う。

アーロイ、断る。そしてラスボス戦。

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撃破後、サイレンスがやってきて言う。「ようやくネメシスのことも知ったか」と。サイレンスはハデスからネメシスのことを聞いていて、バリア解除デバイスの作り方もハデスから教わっていたのだ。レガーラたちを使ったのも、まさにネメシスの脅威を知ったからだと説明する。

ネメシスがやってくる以上地球も必ず滅ぼされる、一緒に他の惑星へ行き新たな生命を誕生させないかと、ティルダと同じ口説き文句でアーロイを誘うサイレンス。しかし当然アーロイは拒否する。そんな様子を見て、結局地球に残ることにするサイレンスw

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アーロイは初めてベータという血の繋がった家族をもち、来たる脅威、ネメシスに向けてガイアとともに準備を始める。。。





まとめ

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ってなわけでストーリー要約が長くなってしまったけど、かなり濃密な物語であり、かつ前作でなぜハデスが暴走し始めたのかもようやく原因がわかってすっきりした。どうやら次回作で物語は完結するようだし、今から発売が楽しみでならない。

肝心なゲームプレイとしては、全体的に高いレベルで仕上がっているものの、やはり期待を超えてこなかった部分が目立つ。特に戦闘アクションは、前作とやることがそう変わりなく、ストーリークリア後は難易度を一番簡単なものに変更し、さくっとトロコンしてしまった。それぐらい飽きやすい。

レビュー点数は、前回と同じく94点!良かった部分、悪かった部分、差し引きすると結局これぐらいの点数かなと。でも名作であるのは間違いないので、前作プレイした人には激しくおすすめする。

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