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女子バスケと青春

日本の女子バスケのTOPリーグのWリーグ。
Wリーグは、他のプロスポーツと違う所がある。
それは青春感がある。
どのスポーツもリーグ戦で負けた時、悔しさはあるけど、さすがに涙を流す選手はいない。それがWリーグは、悔しさのあまり涙を流す選手がいる。
これはものすごく個人的な意見だが、女子バスケ選手全般的にピュアな選手が多い気がする。だから毎試合、甲子園やウインターカップを観ているような感動がある。

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昨シーズン、一番感動し、ピュアさを感じたのは、2021年2月28日に行われた山梨クィーンビーズ対トヨタ紡織戦。シーズン最終戦となる山梨QBは、これまで1勝しかあげられず、思ったような成績が残せないでいた。トヨタ紡織は勝っても負けてもプレイオフ進出は決まっており、山梨QBは、この最終戦に勝ってもプレイオフには行けず、悪い言葉で言えば、双方にとって消化試合でもある。それでも山梨QBの選手達は、何としても1勝を山梨に持ち帰りたいという気持ちを全面に出し、ボールに食らいつく泥臭い試合を展開し続けた。トヨタ紡織も維持があり、絶対負けたくないプレイを連続する。山梨QBが追う展開であったが、ラスト残り17秒、若原愛美選手が3ポイントをねじ込み、逆転! このまま終わると思いきや。。トヨタ紡織の猛攻で、最後の最後に逆転され、負けてしまった。

山梨QBの選手達からは悔し涙がこぼれていた。
ウインターカップや甲子園で、高校生が泣き崩れるような様子を思い浮かべる。果たして自分は大人になって、悔しくて泣き崩れるほど全力でやってたことはあったか、と自問自答させられる。

まさにこの体育館には青春の風が流れていた。
忘れていた青臭い気持ちを思い出させてくれた一戦だった。

この試合後に行われた山梨QBの水野菜穂キャプテンのこみ上げてくる涙の会見は、忘れることのできないオンライン会見となった。(3分50秒~)。
キャプテンとなって初めてのシーズン。重責もあったろう、なんとか一勝をという思いもあったろう、それでも最後勝つことができなかった自分への悔しさやファンに申し訳ないという気持ち、様々な想いが混ざった涙がとても美しく、印象的だった。この悔しい気持ちを忘れずに今シーズンに挑んでほしい。


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