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両手では受け止めきれない嬉しさに溺れて

金曜代休とって3連休にして両家の顔合わせのために帰省してきた。

去年の5月に自分たちは入籍をしてその際両家の両親と自分らという簡単な顔合わせはしたのだが、それっきり。結婚式をするつもりナッシングだからもうちょっと規模の大きい顔合わせの場をつくろう、となりそれが土曜日だった。

実家に帰省は正月に帰って以来。妻と会うのも正月以来。妊娠発覚してから会うのは初。とにかく早く、一刻も早く帰りたい要素しかない今回の帰省。それはそれは楽しみだったから金曜朝一の新幹線に乗って向かった。

その日妻が血液検査があるそうで午前中ずっと病院に張り付いている、ということだった。だから待ち合わせは駅前の病院の中。

妻の後ろ姿をみつけた。久しぶりに会うからどんなリアクションすんのかなーと内心ニヤニヤしながら肩をたたくとまさかのポケモンGOに夢中。「おー、おかえりー」と反応はしてくれたが一瞥。すぐさまモンスターボールを投げることに意識を戻した。フッツーにポケモンGOに負けたんだけど、そういうところいいぞ!って思った。


式当日。俺は父と一緒の車で向かった。

車には自分たちへのサプライズで贈る品物が乗っており、更にサプライズで贈る花を今から受け取ってから向かう、ととても親切なネタバラシがあった。サプライズをばらすサプライズだったのかもしれない。

笑いたいところではあったけど後部座席で泣きそうなのを我慢する俺氏。逆にこれ知らんでやられたら完全にアウトだったから結果オーライだったと思う。

式は順調に進んでいった。

出席してくださった方々にお酌でまわるとみーんな温かい言葉をかけてくれるんですわ。みーんな祝福してくれるんですわ。笑顔で。それが嬉しくて嬉しくて。嬉しかったなぁ、ホント。なんで穴の空いた靴下で行ってしまったんだろう。←

夜は妻の実家にお邪魔した。

手巻き寿司を食べながらいろんな話をした。こういう普通の過ごし方も大切な人たちと一緒だと特別な時間に感じられる。

妻の部屋で一緒に横になった。妻の寝息が聞こえたのを確認してからひっそりと泣いた。

朝起きると当たり前だけど妻がそこにいる。それだけで幸せだった。この幸せに言葉はいらないなって思ったからおっぱいを揉んで起こしたら叩かれた。言葉は必要だったみたいだ。おはよう。


1人が苦手なわけではない。むしろ好きだ。でも去年愛知に引越しをしてからうまく地域と関係を築けないままで未だに1人行動。しかもが妻と入籍した一週間後からの単身赴任だから夫婦での生活をまともにしていない。

だからこそ人の温かさだとか、妻となんでもない時間を過ごすとか、人に必要とされるとか。そういうのがすんごく嬉しい。嬉しいの。

人は1人では生きていけない。

これは本当にそうだ。いや、1人で生きられる人もいるとは思う。でも大切な人がいて、温かく迎えてくれる場所があって、好きな人のいる人生の方が心の彩りが鮮やかだ、絶対に。

皮肉なことだけど1人になったからこそ今痛感してる。

改めて幸せを噛み締められたから、背筋伸ばして生きないとダメだね。

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