ひきたて役ってかっこいい

「ひきたて役」ってどんなイメージだろうか?

目立たない。脇役。地味。つまらない。とか?
俺はひきたて役ってすごくカッコいいと思っている。

始めてそう思ったキッカケはスラムダンクを読んでいた時だ。
主人公チーム(湘北)には赤木という絶対的なリーダーがいる。とても技術が高く責任感も強い「ザ・リーダー」というキャラクター。読み進めるごとに読者も赤木が試合に出ているだけで妙な安心感を覚えるほど。

物語終盤、全国大会で山王という最強のチームと試合をする。そこで赤木が全く歯が立たない相手(河田)が登場する。

技術面で負けたことがほぼなかった赤木の始めて完敗。当然すんなり認められるはずもない。認めくないだろう。
がむしゃらに向かっていくがその焦りから無理なシュートをしようとして転倒。意識を失いかける。そこで赤木のライバルである魚住がこのように声をかける。

「お前に華麗なんて言葉が似合うと思うか赤木。お前は鰈(かれい)だ。泥にまみれろよ」

技術(華麗さ)で何歩も先に行っている河田。彼に勝つことに執着し、周りがみえなくなり自分だけで戦ってしまっている赤木に対しての言葉だ。

その言葉を聞いて赤木はハッと気付くわけだ。
「今は河田には負ける。しかし自分のチームには頼れる仲間がいる。自分はひきたて役(泥にまみれて)にまわりチームで勝てばいい!」と。

このシーンをみて「ひきたて役ってカッコいい」と思った。

若い頃って「有名になりたい」とか「目立ちたい」とか自分を中心に考えがちだ。俺もそうだった。

でも歳を重ねるごとに「人って1人じゃ生きられないんだなー」と感じる機会が多くなった。それと「生きるってたくさんの人に支えられて成立してるんだな」と気付くことができた。

生活インフラを整備してくれる人がいるから快適に生きられる。
生産者がいるから美味しい食べものを毎日食べられる。
面白いことを考える芸人さんがいるから笑ってリラックスできる。
一緒にごはんを食べてくれる人が待っているから帰る理由になる。

目立つものばかりじゃない。当たり前になりすぎて活動の功績がわかりにくい仕事もあるだろう。でも顔のわからない誰かが努力しているから生活がまわっているのは事実。たくさんのひきたて役がひきたてあっているから豊かに暮らせているんだと思う。

誰かのために頑張る。誰かの幸せのために努力する。って尊くて素敵だと思うのだ。
そして人のためにひと肌脱ぐ。って単純にカッコいいよね。(うまくまとめられませんでしたー)

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