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大分カイコウcampVol.1「食」を開催しました。(1日目)

10月17,18日に第一回目となる大分カイコウcampを開催しました!今回は「食」をテーマに4名のゲスト、株式会社成美の岩切知美さん、H3 FOOD DESIGNとして活動する福留千晴さん、菊池博文さん、蓮池陽子さんをお招きし、1日目はご講演・トークセッション、2日目はクローズイベントとして大分の企業さんへのアドバイスなどディスカッション形式で行いました。会場となった別府にあるホテルニューツルタには40名近くの参加者が来場、初回とは思えないほど盛り上がりをみせました!


大分カイコウとは?

”大分に関わるきっかけが欲しい”方が、地元課題解決のための活動や事業に参画するための最初のステージです。
大分にゆかりのあるビジネスパーソン同士が、既存ビジネスの発展やまったく新しいビジネスの創発や興隆を目指して一堂に会する。ジャンルの垣根なく、人・ものごと・ビジネス・思想など、あなたと誰かの邂逅(思いがけない出会い)が生まれるかも知れない… そんな場を提供します。「大分にゆかりがある」という共通言語によるスピーディーな信頼構築と、起業家も集まるクローズドサロン特有の質の高い情報交換により、単なる出会いに留まらない次のアクションを喚起することを目的としています。

参加者の共感を得たご講演

大分カイコウcamp1日目、豊後大野市で食品加工会社を経営する株式会社成美の岩切知美さんをお迎えし、講演をしてただきました。ご講演の中では、株式会社成美で行っている事業紹介とともに、過去に助成金を受けるまでのご経験を語り参加者からの共感を得ていました。

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食品加工する材料を求めて、地元の農家さんや猟師さんの現状を聞きショックを受けた知美さんは、どうにかしてその想いをもとに規格外のお野菜や、捨てられていた鹿・イノシシのお肉を加工し「新たな6次産業化」として売り出しました。しかし資金がないので、助成金や融資をもらうため、たくさんの人に会いプレゼンをしたのですが、なかなか受け止めてもらえず苦労をしたそうです。情熱的に話す姿に「うんうん」とうなずく方が多く、共感を得ていました。苦労していた時に出会ったデザイナーさんから「目の前の人に魅力を伝えられないわけですよね?あれだけのことを喋って納得をさせられないと、作ったものがあなたのいないところでものだけが置かれてて魅力を出すことができますか?」と言われ、猛反省をしたそうです。そこからプレゼン資料を変えることで見事補助金を受け取ることができ、パッケージデザインを改めたり、無駄な営業をやめたりと新たに活動を進めていき、今の形に徐々に近づいていったそうです。その言葉を聞いていた参加者の方も「なるほど」と納得している方や、「参考にしよう」と感じた方が多くいた様子でした。

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質疑応答では、「融資を断られたときや挫折をしたときに、どうして毎回上を向くことができたのか。」という問いかけに対して「ほんとに崖っぷちに立っていたので、何が何でも前に進むしか無かった。いつ落ちてもおかしくないのですが、運がよかったのかもしれないです。」

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 また、「お金と健康どちらが大切だと思いますか?」という質問に対しては「天秤にかけられないことですね。でも、健康でなければ私は稼ぐことができないので、そこが一番ですね。お金が無くて食べられない時や寝る暇がない時は不思議と風邪を引かなかったのですよね。やっぱりそこも含めて体ですかね。」

しゃべりが止まらないトークセッション

後半は先程ご講演していただいた岩切知美さんに加え、東京で活動しているH3 FOOD DESIGNとして活動する福留千晴さん、菊池博文さん、蓮池陽子さん、ファシリテーターとして株式会社ASOの宮井智史さんの5名でトーク・セッションを行いました。参加者の皆さんと今後お仕事などにつながっていくよなトークセッションになりました。

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大分の印象をH3 FOOD DESIGNのお三方に尋ねると、福留さんは鹿児島出身ながら九州で最後に訪れた県で、良い意味で他の九州の県と違う(ヨーロッパのような雰囲気)」とのことでした。
また、蓮池さんは仕事柄、全国を訪れる中で、「食の豊かさは全国でも3本の指に入ると思っている。」とのことでした。今回の参加者の中にも食に携わる事業をされている方がたくさんいましたので、皆さん嬉しそうな様子でした。

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また、ゲストの皆さんにどのような活動をしているのかお聞きしました。蓮池さんは料理家・フードコーディネーターとして一般の方がより食材を楽しめるようレシピ開発を主にされており、「大分の椎茸は素晴らしいですよね!国東半島の椎茸の生産現場を視察に行ったこともあります。」とお仕事で訪れていた時の事をお話されていました。
福留さんは地域の小規模事業者さんの商品開発やブランディング・PRを主な活動としています。

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大分でやりたいことがあるのか尋ねると、海洋問題について世界的にも島国としての日本の今後の関心が求められていると話していました。そのなかでも、日本はヨーロッパに比べるとマーケットに並んでいる魚の種類が多く、商品価値の低い魚、特に小魚の総称として「雑魚」という言葉もあるくらいです。日本に来たヨーロッパのシェフは「こんなに魚の種類が多いのか!」と驚いていたそうです。ヨーロッパでは流通の問題で雑魚を漁師が捨てていた事を知ったシェフは、その雑魚に価値をつけようと活動を始めたそうです。大分県は特に海産物が豊かなので、そのような行動を世界に向けて、先駆けて行う土壌(可能性)があると思いました。

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参加者からの質問では、中津市にある豚の畜産農家さんから「前は黒豚も売れない状態だったのですが、今では黒豚を多く注文される事が増えました。しかし、お金が無く今より多くの黒豚を輸入できずお断りしている状態です。また、畜産農家は1度出荷してしまったら、余った部位を買い戻さなくてはならないのです。そのストックを使って商品開発を考えています。」という発言があり、菊池さんは「黒豚の値段に他とは違う味だというクオリティーを価格に載せづらい現状だと思います。しかし、消費者の方からしたら何が良いのかわかりませんよね。そこでもう少し稼げるようなブランディングの必要があるのではないのかなと思います。」と答えていました。
陽子さんは「私は、レシピ開発に携わる事が多いので、どの部位にどの調味料をあわせて料理をすると美味しいのかなどのPRを行ったり、他の豚肉とどう違い、どう価値(ブランド)があるのかの情報発信は可能性があるのではと思いました。」と答えていました。
参加者同士でも、食にまつわるリアルな状況が分かり、参考になったのではないでしょうか。たくさんの意見を聞いて、納得した人もいればもっとこうしたいとアイディアが出てきた方もいるようでした。

ゲストの方との親睦を深めた懇親会

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今回は「食」がテーマという事で、大分の旬の食材を扱っている「縁がわ」さんにて交流会を行いました。お魚の料理をメインとした様々な料理を頂きながら、ゲストの4名と各自交流を深めている様子でした。個人的に名刺交換を行う場面も多く、参加者はゲストに対して自分の企業の相談や紹介をしており、今後なにか繋がりそうな話もでていました。

まとめ

今回第一回目の大分カイコウcampでしたが、予想を超えた参加者にお集まりしていただきました。これを機に、ゲストの方や参加者同士でなにかコラボレーションし、化学反応を起こしてくれることを期待しています!
次回は11月21日(木)別府市のホテルニューツルタで「観光」をテーマに開催する予定ですので、興味のある方はぜひお越しください。詳細はこちらからご覧いただけます。https://www.facebook.com/events/3138816172857683/


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