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[ステラミラクル環境]イダイナキバLO[全文無料]

ご挨拶


皆様ごきげんいかが?京都を根城にTCGをやっております純白のちくわと申す者です。今回私、幸いなことに60人規模のチーム戦の大会にお呼ばれいただきまして、個人的に悪くないと思える結果(チーム・個人ともに5-1で本戦1没)となりましたのでちょっと図に乗って執筆させていただいているんですけれども。

最初に断っておきますが、勝てる山であることを保証するnoteではございません。筆の乗ってきた私がどれだけ強い言葉を使っていて、読者諸兄がそれを信じたとしても私は責任を取れませんので悪しからず。


イダイナキバLOとは

そもそもイダイナキバLOとは、ざっくり言うとイダイナキバのワザ「じばんほうかい」を用いて最終的に相手の山札をなくして勝つことを目標においたデッキです。

古代のサポートを使っていると4枚デッキを削れる。この動きを何回できるかがキーとなる。

ポケモンカードゲームにおいて、最序盤から繰り出される山破壊というのは、相手の未来の選択肢を摘み取る、いわば遅効性の手札破壊となるのです。
もちろん無作為に落とすこととなりますので、できるだけ試行回数を稼ぐというのが勝ちに向かう上で、また、詰み盤面をつくる上で必須となります。

イダイナキバLOの強み

では、イダイナキバLOの強みとはどこにあるのでしょう。どんなデッキも強く使うには長所を理解している必要がありますからね。
私は

  • 相手の勝利が遠い

  • 制限時間内に終わらせることができる

  • 相手のカードが腐る

ところにあると考えています。

相手の勝利が遠い

現代の高速化する環境において、LOのような勝利までの道のりが遠いデッキに求められることは、いかに相手の勝利を遠ざけるかだと私は考えます。この点で、メインアタッカーが非ルールのイダイナキバで構成されているこのデッキでは、非ルールで戦うデッキの負け筋になりうるルール持ちシステムポケモンをほとんど採用しなくてもいいのです。
「ちょっと待った、いくらルール持ちの採用を絞ってもリソース差をつけられたら非ルールが6体やられて負けてしまうではないか。」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが…なんと…今回に限り…!
ここがイダイナキバLOの強みなんですけど、相手の未来のリソースを事前に摘んでおけるんです。そうすると相手はペパーやマッハサーチを、落ちたリソースの回収に回させることができるんです。もちろん真っ向から殴り合っているだけでは盤にあるリソースだけでやられてしまうので、相手の足を引っ張るカードを複数投入します。こうすることで、最初はイケイケドンドンで山を見たり掘ったりしていた相手も徐々にその速度を落とし、勝利に必要なターンを確実に伸ばしていってくれるんですね。おー怖い。

制限時間内に終わる

これは目標が同じLOを目指したコントロールデッキと比較した強みになるんですが、イダイナキバLOは序盤からガンガン山札を掘っていけるデッキとなっていますから、時間切れで両負けしてしまうリスクが薄いんですよね。カビゴンやジバコイル等、詰ませてから山を掘りきるデッキは相手の思考時間に依存しすぎてしまいます。ですので、両負けしないLOというのは1つの強みと言えるでしょう。

相手のカードが腐る

イダイナキバLOにはその不殺の精神によって、相手のデッキのカード複数枚を使用不可能にできてしまうという恐ろしい特性があります。例えばこのカウンターキャッチャー。

運に頼らずサポートの権限を消費しないボスの指令ということで、今ではほとんどのデッキに採用されているこのカードですが、使用条件としてサイド差で相手が有利になっている必要があります。
お察しの通り、サイドをとらないイダイナキバLOではこのカードは完全に腐り札となってしまいます。
皆様も経験があるかと存じます、「強いけど今引きたいカードじゃないんだよなァ。」これを特定のカードにおいては常時発生させるということでございます。

デッキ解説

どうも筆が乗ってくると長ったらしくていけない。ここからは私が先述のチーム戦で使ったデッキを紹介します。

ポケモン

・イダイナキバ 4枚
このデッキの主力。「じばんほうかい」はなるべく毎ターン使いたいので4投安定。

・マンタイン 1枚
前に出ているとまずいポケモンをむりやり引っ張り出すことができるので採用。具体的にはリザードンデッキのかがやくリザードンやサーナイトデッキのシャリタツさんなんかは早い段階で置いておけると後々縛れたりしますが、刺さるタイミングはあまり幅広くないので自由枠寄りです。

・ピジョットV 1枚
かなり掘るデッキなので自分の山が先になくなってしまわないように1枚。
負け筋になることなく封印石を使用できるのもgood。

・ミミッキュ 1枚
時間稼ぎ用に1枚。的確なタイミングで置くことができればドラゴのレガシースターで回収するカードを1枚固定させることができます。

・かがやくゲッコウガ
序~中盤のドローソースとして機能するのはもちろんながら、序盤でオーリム博士の気迫を起動したりと柔軟な使い方ができます。負け筋になる可能性があるので扱いには注意。

・シャリタツさん 1枚
できれば「じばんほうかい」は毎ターン4枚掘りたいので、なくならないポケギアとして採用。いつもお世話になっています。

サポート

・オーリム博士の気迫 4枚
古代のサポートなので4投。トラッシュにエネルギーを置くことができれば後1から4枚デッキ破壊が可能です。そうでなくてもエネ加速と手札補充が両方できるので別に壊れです。古代指定なかったらと思うとゾッとしますね。

・探検家の先導 4枚
古代のサポートなので4投。少々要求値は高くなりますが、初手か6枚の中にダブルターボエネルギーがあれば後1から4枚デッキ破壊が可能です。ただ、めちゃくちゃ裏目ります。

・アクロマの執念 1枚
3種類入っているスタジアムを状況にあわせて持ってきつつ、ダブルターボエネルギーを確定サーチができるので、最低限「じばんほうかい」を使用することができます。便利ですが自由枠。

グッズ

・ポケモンいれかえ 2枚
前のイダイナキバが倒されなかったときにシャリタツさんを前に出すことで「きゃくよせ」を発動することができます。その他にも多様な使い方が可能で、シンプルながら非常に便利ですが何よりも優先したいわけではないので自由枠。

・すごいつりざお 2枚
イダイナキバは簡単に倒されてしまうのでこれで回収しましょう。山にあるイダイナキバをかさましできるのでサイド落ちのケアにもなります。2落ち?すぐにでも困ってるおばあちゃんを助けましょう。

・大地の器 2枚
貴重な最初のターンで基本エネルギーをトラッシュする手段の1つです。中盤以降でも手張り分+かくしふだのコストをサーチできるのでとても器用なカードです。

・ネストボール 4枚
ゲームを通して必要なポケモンを即座にベンチに用意できる最強すぎるカードです。あればあるほどうれしい。

・カウンターキャッチャー 4枚
先述したとおり、自分が有利な場合には使えないカードです。
…しかしそれはサイドだけを参照した場合の話。取らないデッキならば、いつでもサポートを使う権利を消費せずにボスの指令が使えます。もうなんだって縛れます。

・ともだちてちょう 1枚
古代のサポートが実質2枚増えます。テクい使い方だと「アクロマ」と名の付くサポートが入っているので、キュレムの入ったデッキならトライフロストを撃たせたあとにこれを使って山に返すと、不思議なことにエネルギーのついていない逃げエネ2つ要求が勝手に前で縛られてくれます。

・ヒスイのヘビーボール 1枚
サイド落ちめっちゃつらいのでこれで緩和しましょう。

どうぐ

・重力玉 3枚
できればイダイナキバにつけたいですが、大体何につけても一定の仕事はする偉いカードです。ハンディサーキュレーターとの比率は諸説あります。

・ハンディサーキュレーター 2枚
大体何にでも刺さりますが、複数種類のエネルギーを要求される龍デッキに対しては強く刺さります。重力玉との比率は諸説あります。

・森の封印石 1枚
自由枠寄りですが、ピジョットVの封印石をつかっても負け筋にならない点に着目して採用しました。必須じゃないので1枚です。

・緊急ボード 1枚
理想はシャリタツさんにつくことですが、イダイナキバ以外からスタートしてしまった場合につけると手張りの権限が残るので「じばんほうかい」が使える可能性が高くなります。

・ワザマシン デヴォリューション 1枚
アメがたくさん落ちたタイミングでつかうと、リザはリソースの確保が多少とはいえ難儀になり、パオには致命傷を与えられます。ただ、使うタイミングが少々難しいので自由枠です。

スタジアム

・ボウルタウン 3枚
序~中盤の安定感の向上のために多めに入れています。たね切れたね切れって、ツレに言いたくないですよね。

・タウンデパート 1枚
適切なタイミングで適切な妨害ができるどうぐを用意するために1枚採用しています。なくても掘ってれば手札に来るので自由枠寄りのカードです。

・𝑨𝑪𝑬 𝑺𝑷𝑬𝑪 ニュートラルセンター
これを巧く置ければ勝てます。ミミッキュを事前に置いておいて非採用を匂わせたり、相手のベンチが埋まってからボウルタウンを置いたりして、相手に回答を切らせるor落としきってから貼るとたった1枚でゲームが決まります。直接リソースに触れるカードではないので序盤はもてあますかもしれませんが、じっとその時を待ちましょう。
スタジアムを多めに(4枚以上)採用することで、スタジアムに依存したおまつりおんどや大空洞などに対応できるようになっています。

エネルギー

・基本悪エネルギー 7枚
使いたいワザに無色以外を要求するものがないので、マリガンの際に古代バレットを偽装する、あるいはトドロクツキを匂わせられるように悪エネルギーを採用しています。何か特別使いたいワザがあるならそちらにあわせてもいいでしょう。

・ダブルターボエネルギー 4枚
オーリム博士の気迫がなくて、探検家の先導が手札にある場合にこれがあると安心感が違います。手張り1回で「じばんほうかい」がつかえるので入れない理由はないです。

・ジェットエネルギー 2枚
エネの付いたイダイナキバが後ろにしかいないときにこれを手貼りするとそのまま「じばんほうかい」が使えてしまいます。また、サポートが欲しい時にシャリタツにこれを貼るとワンチャン作れるのでかなり強力です。

各対面の動き方

相手がこちらの使用デッキを知っている場合、どれも相性は悪くなってしまうので初見前提で書きます

vsリザードン(ボム型) 微有利

基本的な挙動としては、重力玉とカウンターキャッチャーでロトムを縛って縛ってじばんほうかいを繰り返すことになります。また、多少とはいえハンディサーキュレーターも有効なので、エネルギーを飛ばす先をかなり考える必要があります。
ステラミラクル発売以前はピジョットexやワザ「まるやけ」を持ったヒトカゲに対リザ最強兵器であるニュートラルセンターを割られてしまう苦しい状況もありましたが、重力玉の追加で逃げるという行為に圧がかかるようになったのはかなり大きいです。また、サイドを取らないのでブライアという腐るカードが増えたのも追い風となっています。

vsドラパルト 微有利

基本的にはリザードンとさほど変わらないですが、複数入っているドロンチに甘えてアメの枚数を絞っている場合が多いのでデヴォリューションがより刺さる対面となります。かがやくポケモンをどれだけ縛れるかがカギになります。

vsレジドラゴ 有利

スタジアムが0~1枚しか入っておらず、アタッカーがVかexに絞られているのでニュートラルセンターがとても刺さる対面です。スタジアムがトラッシュに見えた上でレガシースターでそれを回収されなければ勝ちを確信してニヤニヤしましょう。

vsリザードン(モモ型) 不利

同じリザードンでもボム型とはうってかわってかなり厳しい相手となります。というのも、こちらの動きは早い段階で割れてしまう上に、こちらがカウンターキャッチャー+重力玉で縛るまで相手はモモワロウの存在を秘匿することができるんです。縛るためにリソースを切っているこちらは縛ることができないので、リソースをズタズタにされた上にイダイナキバが倒されることで相手を勝利に近づけてしまうことになります。ある程度流行りやテンプレがあるとはいえ、型の多さもリザードンの強みのひとつと言えますね。

vsルギア 不利

えー、不利も不利、ガン不利です。重力玉のおかげで事故ってくれていればなんとか時間を稼げるんですが、メイン火力のじばんほうかいでアーケオスボランティアしてしまうことが割とよくあります。この対面の勝ち筋としては、相手が動き出す前に特殊エネルギーをなるべくたくさん落としつつ、重力玉でテツノカイナを縛って縛って戦いましょう。他と比較していっそうお祈りゲーとなります。

大会の振り返り

お相手のデッキは
パオ⭕️
ボムリザ⭕️
ボムリザ⭕️
ドラゴ⭕️
モモリザ❌️
本戦
ルギア⭕️
でした。今回チーム戦という形の大会で本戦まで勝ち上がることができたのは、ひとえにこのデッキの低い対身内性能に由来します。いきつけのカードショップで開催されていたので、タネの割れた顔見知りと当たるリスクを分散できたのは大きかったと思います。実際、上振れもあったとはいえ初見相手には不利をとっても負けていません。
1没という悔しい結果にはなりましたが、チームの2人に救われた側面もあるのでお2人には心より感謝しております。

終わりに

ここまで読んでいただきありがとうございました。ポケモンカードゲームを始めたときのデッキとして思い入れもありますし、ある程度イダイナキバLOを完成に近い形にすることができたと感じているので、今期はシティにも担いでいこうか、などと考えています。安く組めてプレイを磨ければ磨けるほど楽しいスルメデッキとなっておりますので、皆様もぜひお試しくださいませ。
最後になりましたが、このデッキと戦ってくださった方々、構築相談に乗ってくださった方々、記事の書き方を参考にさせていただいたボスに心より感謝いたします。

ではまた~。

2024.07.29
純白のちくわ

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