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【心の落書き】私が、俺が、グレーを許せるようになったLGBTの話。

不器用な人間である自覚がある。

私の生き方は2つしかない。
100頑張るか、全く頑張らないかのどちらかだ。
大体100頑張っている。

何かしている時に少しでも力が抜けて、あとから穴を見つけると
「あーやらなきゃ良かったなぁ、最初からやり直したいなぁ」
と思うからだ。なら最初からやらないか、最初から100%で頑張るか、どっちかの方がよい。
だから何かを始めることに、大変腰が重い。
腰があがると異常なまでにハマるのが早いんだけどもね。


この生き方、非常に良くないとは思っている。
白以外許さねぇ!でも黒も場合によっては許す!なんてことは、あってはならない。絶対的正解があるはずなんだ、この世の中には。

でも、白か、黒か。それだけでは決まらないことがこの世には沢山ある。
どちらかというと、グレーを尊重する世の中だ。
そんな世の中に飲み込まれたのか、それとも元々そうだったのか、私自身にも変化が訪れた。

性別違和を自覚し、FtX(Female to Xgender)を自認したのだ。
以前の言い方だと、性同一性障害。

向き合うきっかけ

私の場合同性愛者という訳ではなく、
あくまで「女として見られたくない」「男になりたい」という気持ちが強い人間、というだけである。
LGBTと銘打つとどうしても同性愛?と聞かれたりするが、性趣向と性のあり方は想像以上に多様であり、とある国では18つもの性別区分があるらしい。
そこまで性別区分があると、「男ですか?女ですか?」とわざわざ聞く意味もなくなってくるだろうなぁ。

アメリカに留学した時、日本人留学生の友人が通りすがりのアメリカ人男性に気さくに話しかけた。
「そんなにカッコいいなら、女の子にモテモテだねぇ!紹介してよ〜」
友人がそう言うと、そのアメリカ人男性は当たり前のように
「僕はゲイだから男にモテモテさ!ま、女の子も可愛いけどね!」
とニッコリしたのだ。友人は呆気に取られていた。想像していた返答と違ったんだろう。
私はその様子を見て、いたく感動してしまったのだ。その頃から、自分の性についてきちんと考え始めた。

思い返してみれば、女らしさを嫌がることが多かった。

中学生の頃、スカートが大嫌いで履きたくないと駄々をこね、親と大喧嘩。
「女の子はスカートって決まってる!!わがまま言わないで!」
この言葉、今でも思い出すと無い胸がキュって苦しくなる。

高校2年でクラシックバレエを辞め、シニヨンが結えるくらいの長さだった髪をバッサリ切った。
母親、発狂。軽く怒られてちょっと悲しかった。
今でも刈り上げ入れたりすると一言二言。ジョリジョリいいじゃん、気持ちいいじゃん。

社会人になっても、
「若い女の言うことなんて信用出来ない」だの
「女の子?可愛い名前してるよね、今度東京に行ったら会おうよ。きっと可愛い顔してるんだろうなぁ」だの。
女ってだけで、どんだけ人に決めつけられなきゃいけないんだ。どんだけ人の価値観に合わせなきゃいけないんだ。

「自認」に救われた


これからどう生きていきたいのか、ちゃんと考えなきゃって思った。
女の子らしさを押し付けられる生活から抜け出したい。
男の子になりたいわけじゃない。せめて自分が生きやすいような生き方をしたい。
そしていつかは抜け出す生活から、作り出す生活へ。


「自認」するだけならタダだ。
自分で自分を認める、と書いて「自認」。
めちゃくちゃ調べて、ピッタリの言葉がFtXだった。
自らの性別を決めないXジェンダー、という意味らしい。
自認したのは、確か社会人2年目くらいだった気がする。

自認するだけでこんなにも心が軽くなるのか、と感動した。
そして、周りの景色もガラリと変わった。

世の中、白か黒かだけではない。
グレー、ピンク、スカイブルー、バーガンディ、ネイビー、ゴールド、クリーム……
原色だけじゃない、グラデーションがあるんだ、と。
しかも日によって変わる。人間も日々変わっていく。
昨日は白、今日は黒、明日はビリジアン、でも全然良い。

昨日の私は女と男が混ざってるけど、女強め。
今日の俺は完全に男。
気分に合わせて、服を着替えるような感覚で心の性別と向き合って生きています。

もちろん、今でも性別で嫌な思いをすることは沢山あるけれど、
「女だからなんなんだよ、でも俺FtXだからいいもん」
と傷に絆創膏を貼ることが出来る。
いや見る人から見たら何それ意味分からんよ、って感じなんだろうけど、「そっか、所詮女だもんね私」と自分の傷を見なかったことにしていた過去よりも100億倍生きるのが楽になりました。

終わりに

普段の生活でLGBTを公表することはあまりなく、聞かれたりしたら答える程度。
あくまで性別はプロフィールの一部だし、普段はごく普通に女性として生きているし、「こう言われたりするの嫌だよね」とか無駄に気を遣わせるのも申し訳ない。

私は普通にただの人間として生活をしているし、周りの方からも普通にただの人間として接してもらえる方が有難い。
ちょっと変わってるね!くらいで十分です。


森羅万象、グラデーションがあることを怖がらない世の中になりますように。

ここまで読んでくれた方、ありがとうございます。
ね?散らかってるでしょう?
いつも頭の中こんな感じなんです。
性については何回も文章書いて何回もあーっダメだぁー納得いかーんてなってボツにしてたんだけど、初めてきちんと書き終えられた気がする。
この1歩はデカい。
アップデートを重ねていきたい。
もっとちゃんと整頓して書ける日が来ますように。
書けて良かった。

最後に、最近動画で見て救われた言葉を紹介して終わりたいと思います。

"「変」を楽しめるようになると、悩みじゃなくなるよね"

ありがとうございました!

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