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俺はぱどタウンの住民だが君はどうだ?



私が小学生の頃にインターネットを自由に使えるようになった。
夏休み、家には祖母しかいないことをいいことに「エロ漫画」と検索しては男性向けエロを見て興奮していた。一度姉にバレて恥ずかしい思いをしたが、言及されなかった。彼女はあの頃からいい姉だ。
ちなみにこの時に現在の私の捻くれた性癖が確立されたと言っても過言ではない。
(今でも忘れない、隣の家の小学生のお姉ちゃんのおっぱいを見てしまったショタの構図)(できればもう一度見たい)(いい絵だった、、)

夏休みが終わり、着実にオタクとしての頭角を現し始めた頃、仲の良い友人にぱどタウンに誘われた。

ぱどタウンは、東京都、大阪府などの地域ごとに区分された「タウン」を持つコミュニティーサイトで、ネット上の架空の部屋をアイテムで飾ったり、掲示板やチャットで他のユーザーと交流したりできる機能があった。惜しまれつつも2017年にサービスは終了した。


サービス終了のときはツイッターでも話題になったが、ここがそれぞれの黒歴史の始まりの場所となった者も少なくないと思う。

かく言う私もその1人である。

いや、ぱどタウンが始まりなのかエロ漫画と検索していた頃が始まりかは不明だが、どちらにせよ黒歴史を刻むためのポテンシャルは十分に備えもっていた。

オタクとエロが兼ね備えられていた私はすぐに掲示板でなりきりチャットの相手を探した。とにかくエロそうなロリないしはショタを演じたし、攻め人口が少なかったことから、掲示板にたまに現れる攻めには積極的に絡みに行った。

アホみたいに「ぉはょо(照」等の小文字を乱用し、アホみたいに短縮文字を使った。そのせいで暗黒微笑なんて言葉が生まれのでは、とさえ思う。


一度すごく粘着質な(ぱどタウン内の)ネット彼氏ができたことがある。他のエロ垢と絡むと「なんで?どうして?他の人と何してるの?俺に返事はくれないの?」と送ってくるのだ。他人のチャットを読んでいることも執着されるのも嫌だった。
今になって思えば"彼氏"がいるのに他人ともセックスしたいなんていうアバズレの私が悪いし、もしかしたら今流行りのメンヘラ彼氏ぶりたかったのを理解しなかっただけかもしれない。
とにかく他人とのチャットを読まれるのが嫌で背景と文字を黒くするなどしていた。反転すれば分かるのに。


なお、ここまでの登場人物はおそらく全て女性である。私と同じようにオタクとエロを兼ね備えた人々であろう。多くの人がぱどタウンでの愚行の経験がある、それが己の黒歴史だと語る理由だと思っている。
本当にエロだけが目的の男性はチャット機能を使用しない。誰にも見られないメール機能で個別に連絡をとってくるのだ。

私は、男性からメールで送られてきた「おっぱい見せて」「触るよ」への正しい答えが分からず、チャットの人々には一度も思ったことがないくせに"現物を見せてもいないのに触るのか?"などと思ってしまった。一応 あんっ とだけ返事をした。


ぱどタウン、今考えればめちゃめちゃ怖いツールである。大人の男性はきっと小、中学生が使っていることもわかっていただろうし、その年代がエロ垢としてやりとりしているのだから犯罪目的ならとても便利だ。

ちなみに私はぱどタウンのおかげでhtmlを少し覚えることができた。これもまた後にHPを作ることに役に立つのだから、オタクって本当にどこまでもオタクである。

最後に、一番忘れてはならない怖いことは、一緒に学校で遊んでいる友達がこのぱどタウンを紹介してくれたことである。
つまり彼女は私の愚行を全て見ているのだ。これもまた黒歴史を象る事実であるし、私も少なからず彼女の愚行を見ているのが唯一の救いだ。(救いか?)

私たちは今も年に数回会う程度の仲ではあるが、大人になった今、ぱどタウンの話はしたことがない。


こゎぃо(涙目/頬赤)

怖いな。


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