助詞区切りライム

助詞区切りライム

“助詞延長ライム”では、ライムフレーズの先頭または末尾に助詞が配置される。
“助詞区切りライム”では、ライムフレーズの中間に助詞が配置される。（助詞によって前半と後半に区切られる）

長い素材フレーズに対して発掘を行う場合、これを活用すれば短い音数での複数フレーズ発掘に分割できるので、探しやすくなる。
そのため発掘時間短縮を狙って、無意識に使われがちである。

たとえば「スタジオジブリ」に対して「○○○の○○○」という助詞区切りライムの発掘を行うと、3音ずつ発掘すればよいのでライミングの負担が小さくなる。
しかし、結果として切り貼りしたような不自然さが生じ、低評価となることが多い。

例

• スタジオジブリ

• 草木の息吹

助詞区切り重複ライム

複数のライムフレーズが同位置に助詞を配した助詞区切りライムである場合、“区切り重複ライム”にも該当する。※1
このように助詞区切りライムかつ区切り重複ライムである場合は“助詞区切り重複ライム”となる。※2

助詞区切り重複ライムは、定型的なフレーズ構造に頼った鋳型ライムの一種である。
そのため、単調さが低評価の原因となりやすい。
基本的に素材先行型や区切りに変化を付けた韻には及ばない。

例

助詞区切り重複ライムの例は以下の通り。

• 取材も理不尽

• 向かいの陸地

• 不在の事務員

ショートライムの寄せ集めでフレーズを構築した結果、素材感が失われてパンチの弱い韻になっている。

（文／SIX）

脚注

※1　“区切り重複ライム”は以前“固定分割ライム”としていたが、“分割ライム”と似ていて紛らわしいため名称変更
※2　“助詞区切り重複ライム”は以前“助詞分割ライム”としていたが、“分割ライム”と似ていて紛らわしいため名称変更

from 韻韻
もう「スタジオジブリ」には“無い”もの……。

関連項目

• コラム“区切り位置を変える”

• コラム“助詞延長ライムと助詞重複ライム”

変更履歴

2017.10.25 新規作成
2021.8.17 メールマガジン用に清書
2022.7.1 note用に改稿