助詞延長ライムと助詞重複ライム

定義

フレーズが「か」「と」「の」「は」「が」「を」など助詞で始まる“助詞始まりライム”
同様に助詞で終わる“助詞終わりライム”
これら助詞始まりライムと助詞終わりライムの総称を“助詞延長ライム”と定義する。

素材フレーズである可能性は非常に低い。
ライムフレーズが上手く発掘できない場合に、先頭や末尾の1~2音を合わせるための妥協策として用いられがちである。
区切りが単語途中ではないが、助詞の性質上、前後フレーズとの結合が強くなり、フレーズの独立感、素材感が弱くなる。

このように推敲不足が透けて見えること、フレーズの魅力が薄いことから、低評価となることが多い。※1

助詞始まりライムの例は以下の通り。

  • ボンネット 日本列島

  • 締める 電子メール

助詞終わりライムの例は以下の通り。

  • ミラーリングディスプレイ 忌まわしいプリズム

  • 合言葉 ipod

助詞重複ライム

複数のライムフレーズで同位置に助詞を延長している場合、“助詞重複ライム”にも該当する。

  • 村に都市部

  • スパニッシュオリーブ

  • 乾杯のグラス

  • ワンナイトラブ(「と」「を」で異なるが、助詞位置が重複する)

(文/SIX)

脚注

※1 筆者以外にこういった韻を低評価ライムと論じているのを見かけたことがないので、ただの個人的な好き嫌いである可能性もある

from 韻韻
すべての韻が何らかの低評価ライムに該当しかねない勢いである。

変更履歴

2017.10.25 新規作成
2021.8.17 メールマガジン用に清書
2022.7.1 note用に改稿

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