エクソンの社長、現金残高とサイクルを語る

2023年4月28日の決算説明会における社長の言葉を翻訳したもの。
( )部分はオイルウォッチが自ら追記したもの。

エクソンモービル(XOM)1年第2023四半期決算説明会の議事録 |モトリーフール (www-fool-com.translate.goog)


エクソンモービルの第1四半期キャッシュフロー、現金残高
https://d1io3yog0oux5.cloudfront.net/_24d987ad2f570f5b08c91b27a48d4a33/exxonmobil/db/2288/22047/presentation/1Q23+Earnings+Deck_Final+Version.pdf

【アナリストからの質問】
数字を見ると、目に飛び込んでくるのは現金収支です。(略)この現金残高の方向性は、株主還元が増加し続け、あなたの目標の範囲内であることを差し引いても、要塞を超えさらに大きなものになりつつあるのではないでしょうか
また、今日の現金の絶対的な水準や、最適な現金のあり方について、何かお考えがあればお聞かせください。
ただ、歴史的に見ると、エクソンは生産ベースとキャッシュフローベースの両方において、非常にスリムなバランスシートを維持してきました



【エクソンCFOのコメント】
私たちの資本配分の考え方は、非常に一貫しており、明確であると思います。また、キャッシュ・バランスは、市場価格やマージンの動向によって変動すると考えていることをお話ししました。

私たちは現状に非常に満足していると言えるでしょう。サイクルを通じて資本配分の優先順位を維持するためには、バランスシートが非常に強固であることが重要なのです。それは、事業への投資と競争上有利なハイリターン・プロジェクトへの投資です。また、非常に強固なバランスシートを維持することも重要です。

そして、私たちの成功を株主の皆様と分かち合いたいと考えており、より一貫した自社株買いプログラムと配当金の増加を通じて、それを実感しています。

また、私たちは、過去に比べれば比較的珍しい市場環境にいることをお伝えしておきます。エクソンモービルの平均借入金利は約3%です。3ヶ月物国債は今日、5%になっています。ですから、今現金残高にマイナスのキャリーコストは発生していません。


【ダレン・ウッズCEOのコメント】
最近の歴史では、(当社は)現金がかなり不足していたことは事実です。これは商品サイクルを反映したもので、通常、商品サイクルの頂点に立つと多額の現金が投入される性質があります。

しかし、サイクルが下降しているときに、特に一貫した投資水準を維持し、ポートフォリオ内のプロジェクトを継続的に推進しようとする場合には、現金残高は重要な資産となります。

ですから、市場がハイサイクル(上昇局面)にあるときは、現金残高が増加し、ローサイクル(下落局面)に移行するときに有利なポジションになることを期待しています(ローサイクルは必ずやってきます)。

問題は、(下落局面が)いつ来るかということですが、それは必ずやってきます。

以上

オイルウォッチ
https://twitter.com/hLyHLcpubwToovV

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