ファスト・アズ・ライトニング、コールド・アズ・ウィンターについて
ドーモ、oil...です。
今回はニンジャスレイヤーのプレゼン企画という事で、お気に入りエピソードのひとつである【ファスト・アズ・ライトニング、コールド・アズ・ウィンター】についてお話したいと思います。
まずこのエピソードは主人公であるニンジャスレイヤーことフジキド・ケンジと彼の友人でカワイイ女の子であるエーリアス・ディクタスが夜の飲み屋街をふたりで歩いているところから始まります。
このシーンはニンジャスレイヤーという作品に置いて非常に珍しい「フジキドの日常生活シーン」です。
「妻子を殺されたフジキドがニンジャに復讐する」というのが作品の主題である為、第一部、第二部のフジキドは常にニンジャを探し、戦い、殺してきました。
そして第二部のラストで復讐を遂げたフジキドは、一時期生きる意味を見失い自暴自棄になったりもしましたが、エーリアス達仲間の支えもあり立ち直り、新たなる敵アマクダリ・セクトとの戦いに身を投じるわけですが、このエピソードはその立ち直ってからとアマクダリとの明確な敵対までの間のごく短い期間に位置するエピソードです。
いままで戦い続けてきたフジキドが、エーリアスから日ごろのお礼にと食事に誘われスシ屋に行く……感慨深いシーンであります。
しかしこれはニンジャスレイヤーのエピソード、老舗のスシ屋「ワザ・スシ」でスシを堪能するフジキドとエーリアスの日常も長くは続きません。
向かいに新しくオープンした大型チェーンのスシ屋「ウェルシー・トロスシ」からワザ・スシの店主アキモトへのいやがらせ!しかもオーナーはニンジャの……スシ屋「メイヴェン」!
料理漫画の王道、立ち退きとフジキドの命を賭けたアキモトとメイヴェンのスシ勝負がはじまるわけですが、勝負の前日メイヴェンにネタとなるマグロを市場から全て買い占められてしまいます。
途方に暮れるアキモト、フジキド、エーリアス。
ついにフジキドは自分の命と引き換えに勝負を辞退し、メイヴェンから提示された土地の買い上げを受け入れるようアキモトに進言しまいます。
しかしエーリアスにジャンプパンチで喝を入れられたフジキドは、なんとかマグロを手に入れようと運び屋デッドムーンとツキジダンジョンへと向かいます。
しかし勝負の当日になってもフジキドは帰ってきません。
勝負が始まっても姿を現さないフジキドを罵るメイヴェンにニンジャの中では珍しく温厚な性格であるエーリアスが友人であるフジキドの為に烈火のごとく怒ります。
エーリアスの人柄とフジキドとのユウジョウがよくわかります。
私はこのシーンがニンジャスレイヤーで一番好きです。
そして始まるスシ三本勝負、その行く末は是非あなた自身の目で確かめてください。
勝負の行方以外にもアキモトさんからエーリアスに伝授されるスシの奥義、ツキジ・ダンジョンを攻略するフジキドとデッドムーン、タコスなど見どころの多いおすすめのエピソードです。
このエピソードで唯一不満があるとすれば、メイヴェンのニンジャ名鑑にある「エビを活きたままスシにして供するワザマエや、フグの安全な解体」が見れなかったことです。
私が今後メイヴェンのマンガを描くとしたら、エビを生きたままスシにするシーンとフグを安全に解体するシーンを入れるでしょう。
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