【2024 第2四半期 決算】 エクソンモービル(XOM) 【スーパーメジャー】
こんばんは、本日もお疲れさまです。
石油エンジニアの「オイルくん」と申します。
エクソンモービル(ExxonMobil)は、アメリカの石油メジャー最大手。
エクソンモービルは、国際石油企業(スーパーメジャー)の中でも、
世界最大の民間石油会社です。
エクソンモービルの 2024年 第2四半期の決算が出たので、
この記事では、そんな決算の要点をご紹介します。
ぜひ読んでいってください。
2Q2024 決算データ
今期の決算では、予想を上回る結果でした。
✅ EPS:実際 $2.14 vs. 予想 $2.02
✅ 売上高:実際 $93.1B vs. 予想 $93.5B
これらのデータをより詳しく見ていきましょう。
業界価格とマージンの変化
2023年上半期との決算比較
2024年第1四半期との決算比較
業界価格とマージンの変化
今期の決算データを見る前に押さえておきたいのが、
エクソンモービルが公開している「業界価格とマージン」です。
グラフから以下のことがわかります。
原油価格および化学製品マージンは、ほとんど変化なし
天然ガス価格は、YTD23 に比べて大幅低下
石油マージンは、YTD23 および 1Q24 から大幅低下
では、これらの業界価格とマージンの変化を念頭に、
今期の決算データを見ていきましょう。
2023年上半期との決算比較
次の比較グラフは、エクソンモービルにおける、
今年の上半期(1H24)と昨年の上半期(1H23)のデータです。
ここでポイントとなるのが、
上流部門のプラスとエネルギー製品のマイナスです。
上流部門のプラス
生産量の大幅増加
エネルギー製品のマイナス
石油製品マージンの大幅低下
とくに上流部門(原油や天然ガスの生産)において注目すべきは、
生産量の大幅上昇にともなう +$1.3B の利益増です。
ガイアナ盆地(Guyana)とペルム盆地(Permian)にて、
過去最高の産油量を記録(+10%増 vs 1H23)パイオニアとの統合完了による利益増(+$0.5B/ 2ヶ月)
このパイオニア・ナチュラル・リソーシズ(Pioneer Natural Resources)との合併は、昨年決まった $65B 近くの買収ディールになります。
この買収では、ペルム盆地(Permian)における産油量が2倍以上になる算出がされており、年$2B以上の利益貢献が期待されています。
こちらの買収は、想定よりも早く完了したことで、
早速今期の利益に貢献してきました。
2024年第1四半期との決算比較
続いては、2024年第1四半期との比較になります。
以下がデータをまとめたグラフになります。
昨年の決算との比較でもあったように、
産油量の増加と石油製品マージンの低下がわかる結果になっています。
エクソンモービルのほかの動き
今期の決算データを見れたところで、
エクソンモービルのほかの動きを見ていきましょう。
株主還元(shareholder distributions)
自然気候ソルーションズ(サスティナビリティ)
株主還元(shareholder distributions)
2024年上半期における株主還元は、$16.3B となります。
$8.1B 配当金(一株あたり $1.90ドル)
$8.3B 自社株買い
第3四半期の配当金は、第1・2四半期と変わらず、
一株あたり $0.95ドルと発表されました。
また、自社株買いにおいては、
2024年全体で 計 $19Bもの自社株買いを検討しています。
自然気候ソルーションズ(サスティナビリティ)
こちらでは、石油企業に変化が求められている、
今期のサスティナビリティの活動報告についてまとめました。
ローカーボン(Low Carbon)水素・アンモニアの製産プロジェクト
生産における 98%以上のCO2を回収する試算
Mobil™ リチウム供給の基本合意書(MOU)契約
新たなカーボン回収・貯留(CCS)契約(4つ目)
年 500,000 トン(MTA) の二酸化炭素を回収する
他にも、エクソンモービルが進めているプロジェクトはありますが、
決算内で進展が報告されたのは上記の3つでした。
【まとめ】 2Q24 エクソンモービル決算
この記事では、エクソンモービルの 2Q24 決算について、見ていきました。
今期の決算において、ポイントとなるのは3つ。
アメリカ盆地における、産油量増および過去最高記録
パイオニア・ナチュラル・リソーシズとの統合完了
石油製品のマージン低下(vs 1H23 および vs 1Q24)
この記事が、なにかの参考になったのなら幸いです。
ほかの石油企業(スーパーメジャー)の決算もまとめているので、
ぜひ他の記事も読んでみてください。
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