5: 「目の見えない世界を理解する:視覚障害者の日常と挑戦(1)」

目次

1. 視覚障害者の日常生活

1.1 視覚障害者の一日

1.2 自宅での工夫と適応

1.3 交通手段の利用

2. 視覚障害者の支援

2.1 白杖とその使い方

2.2 盲導犬とガイド犬

2.3 交通機関のバリアフリー

3. 視覚障害者の教育

3.1 視覚障害者のための学校

3.2 教育現場での支援と適応

3.3 技術と教育の融合

1. 視覚障害者の日常生活

1.1 視覚障害者の一日

視覚障害者の日常生活は、様々な工夫とサポートによって支えられています。以下、2024年5月時点の最新情報に基づいて、視覚障害者の一日の具体的な例を紹介します。

朝の始まり

音声で時間を知らせる目覚まし時計で起床します。近年では、スマートスピーカーやスマートフォンアプリと連携し、ニュースや天気予報などの情報も音声で提供するものも人気です。

朝の身支度には、色覚認識アプリや音声読み上げ機能付きのスマートミラーなどを活用します。服選びには、服にタグを付けたり、色覚認識アプリで色の組み合わせを確認したりします。

調理には、音声読み上げ付きのレシピ本や、食材の形状や触感で判断できる調理器具などを利用します。白黒コントラストがはっきりしたまな板や、計量カップなど、視覚に頼らない工夫が施されたキッチン用品もおすすめです。

家事と料理

朝食の準備では、音声付きのタイマーや、音声で指示を出せるスマート家電を活用します。

食器の配置には、音声で説明できる食器棚や、盛り付けのガイドとなる食器マットなどを利用します。

洗濯物の管理には、洗濯ネットや音声付き洗濯機などを活用します。洗濯表示の判別には、点字シールや音声読み上げ機能付きの洗濯表示チェッカーなどが役立ちます。

仕事と休憩

在宅ワークでは、音声読み上げソフトや点字ディスプレイ、音声入力機能などを活用して、業務を効率的に進めます。

昼食には、電子レンジ調理可能な冷凍食品や、音声ガイド付きの調理家電などを利用して、簡単に準備できる食事を心がけます。

休憩時間には、音楽鑑賞や読書、音声付きのゲームなど、様々な方法でリフレッシュします。

買い物と外出

買い物では、音声ガイド付きの店内案内システムや、同行援護サービスなどを利用します。近年では、AIを活用した店内ナビゲーションアプリなども開発されています。

お金の識別には、紙幣の折り方や触覚マーク、硬貨の縁の違いなどを活用します。点字付きのお金や、音声読み上げ機能付きのお金識別機なども利用できます。

公共交通機関の利用や外出時には、白杖や盲導犬のサポートに加え、音声案内付きのバスや電車、点字付きのエレベーターや駅構内案内板などを活用します。

夕方から夜のルーティン 夕食後は、家族や友人と過ごしたり、趣味の時間を楽しんだりします。

趣味には、音声ガイド付きの映画鑑賞、点字付きの書籍や雑誌の読書、音声読み上げ機能付きのゲームなどがあります。博物館や美術館など、触覚展示のある施設もおすすめです。

就寝前には、点字図書や音声図書、スマートフォンアプリなどで読書を楽しみます。

参考情報

視覚障害者情報センター:

https://www.verchawaii.com/

全国盲ろう者協会:

https://www.jdba.or.jp/

一般財団法人アイメイト:

http://www.ircit.it/

厚生労働省:

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/index.html

その他

視覚障害者の日常生活は、個人差や地域差によって様々です。上記はあくまでも一例であり、すべての視覚障害者に当てはまるわけではありません。

視覚障害に関する理解を深め、インクルーシブな社会の実現に向けて、今後も情報発信を続けていきます。

1.2 自宅での工夫と適応

視覚障害者が自宅で快適に生活するためには、さまざまな工夫と適応が必要です。近年は技術革新により、より便利で安全な生活を送れる環境が整いつつあります。以下では、視覚障害者が自宅で行っている工夫と適応について、最新の情報を加えて詳しく紹介します。

調理と食事の工夫

視認性を高める

調理器具

黒いまな板やボウルを使用することで、食材の視認性を高めます。

一定量出る調味料入れや計量カップを使用することで、調味料の分量を正確に計ることができます。

声で操作できるスマートスピーカーやスマートディスプレイを活用することで、レシピを確認したり、タイマーを設定したりすることができます。

食器の配置

「クロックポジション」と呼ばれる方法で、食器を時計の針に見立てて配置することで、料理の位置を把握しやすくします。

食器の色を工夫し、黒いお茶碗に白いご飯を盛るようにすることで、食べた量や残っている量を確認しやすくします。

その他

調理音を聞き取ることで、食材の状態や火加減を確認することができます。

嗅覚や味覚を頼りに、食材の状態や料理の味を確認することができます。 家族や友人と協力して料理をすることで、より安全かつ効率的に調理することができます。

参考情報

視覚障害者向けのキッチン:

https://www.jstage.jst.go.jp/article/sangakukanjournal/12/1/12_21/_pdf/-char/en

声で操作できるスマートスピーカー:

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC/s?k=%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%82%B9%E3%83%94%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%83%BC

スマートディスプレイ:

https://www.amazon.co.jp/%E3%82%B9%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%88%E3%83%87%E3%82%A3%E3%82%B9%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%A4/b?ie=UTF8&node=8500455051

お金の管理

分類と識別

お札は触って識別できるマークがあり、折り方によって種類を区別します。

硬貨は縁のギザギザや大きさで識別します。

紙幣識別用のスマートフォンアプリを活用することで、お札の種類を簡単に識別することができます。

支払い

キャッシュレス決済サービスを利用することで、現金を持ち歩く必要がなくなり、安全かつ簡単に支払いを済ませることができます。

点字付きのクレジットカードやデビットカードを使用することで、支払い時にカードの種類を確認することができます。

音声付きのATM機を使用することで、操作方法を確認しながら利用することができます。

その他

家計簿アプリを活用することで、お金の流れを把握しやすくすることができます。

家族や友人に協力を依頼することで、お金の管理をよりスムーズに行うことができます。

参考情報

紙幣識別用スマートフォンアプリ:

https://apps.apple.com/jp/app/cash-reader-%E7%B4%99%E5%B9%A3%E3%82%92%E8%AD%98%E5%88%A5/id1344802905 キャッシュレス決済サービス:

https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/cashless/index.html

点字付きクレジットカード:

https://www.aeon.co.jp/card/lineup/tenjitosho/

音声付きATM機:

https://pixabay.com/sound-effects/search/atm/

洗濯と掃除

洗濯

洗濯物を干す際に、手の感覚を頼りに作業を行います。

靴下のペアを揃えるためには、生地の触り心地やマークの形を利用することができます。

洗濯機の音声ガイダンス機能を活用することで、操作方法を確認しながら洗濯することができます。

掃除

ロボット掃除機を使用することで、手間を省き、確実に掃除をすることができます。

掃除機の音声ガイダンス機能を活用することで、操作方法を確認しながら掃除することができます。

マイクロファイバークロスやモップなどの掃除用具を活用することで、掃除を効率的に行うことができます。

その他

洗濯表示の点字シールを活用することで、洗濯方法を確認することができます。

家族や友人に協力を依頼することで、洗濯や掃除をよりスムーズに行うことができます。

参考情報

洗濯表示の点字シール:

https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/household_goods/guide/wash_01.html

ロボット掃除機:

https://www.amazon.co.jp/gp/bestsellers/kitchen/2353758051

マイクロファイバークロス:

https://www.actjapan.co.jp/ultramicrofiber

住環境の整備

視覚障害者が自宅で自立した生活を送るためには、住環境を整えることが重要です。以下、具体的なポイントをまとめました。

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家具の配置

直線的でシンプルな配置: 迷いなく移動できるよう、家具は壁に沿って直線的に配置します。

動線上に物を置かない: 移動時にぶつからないよう、床や通路は常に空けておきます。

-

コンセントの設置

日常的に使用する福祉用具が多いため、コンセントを多めに設置します。 コード類は壁や天井を通して整理整頓し、床に這わせないようにします。

-

照明

必要な場所に十分な明るさの照明を設置します。

段差や障害物には、足元灯を設置します。

-

その他

滑りにくい床材を使用します。

手すりを設置します。

段差をなくすか、段差に段差表示を設置します。

-

これらの工夫により、視覚障害者は自宅でも安全かつ快適に生活することができます。

-

参考情報

「視覚障害者の住環境整備ガイド):

https://www.jasso.go.jp/gakusei/tokubetsu_shien/shogai_infomation/shien_guide/shikaku_bamen/movement.html

「視覚障害者向け住宅改修の助成制度」:

https://www.cocofump.co.jp/articles/kaigo/223/

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情報更新時期: 2024年5月25日

-

その他

視覚障害者のニーズは個人差が大きいため、上記はあくまでも参考情報です。

住環境の整備は、視覚障害者だけでなく、高齢者や介護が必要な方にとっても重要です。

-

福祉用具の活用

視覚障害者の生活を支える重要な役割を果たすのが、福祉用具です。適切な福祉用具を使用することで、日常生活の様々な動作を安全かつ自立的に行うことができます。

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視覚障害者にとって特に重要な福祉用具

白杖: 外出時の移動に欠かせないアイテムです。

点字表示器: 書籍や情報誌などの文字情報を音声に変換します。

音声読み上げソフト: パソコンやスマートフォンなどの画面内容を音声で読み上げます。

拡大鏡: 文字やイラストなどを拡大して見ることができます。

視覚障害者用時計: 音声で時刻を知らせる時計です。

-

福祉用具の選び方

自身のニーズに合ったものを選ぶ: 自分の生活スタイルや視覚障害の状態に合った福祉用具を選ぶことが重要です。

専門家に相談する: 福祉用具の選定には、専門家のアドバイスが役立ちます。

実際に試してみる: 実際に使用してみて、使い心地を確認することが大切です。

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福祉用具の助成制度

視覚障害者が福祉用具を購入するための助成制度があります。詳しくは、お住まいの自治体にお問い合わせください。

-

参考情報

「視覚障害者向け福祉用具情報サイト」 https://www.miyagi-sikaku.org/kiki/

「視覚障害者向け福祉用具の助成制度」

https://www.cocofump.co.jp/articles/kaigo/223/

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情報更新時期: 2024年5月25日

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その他

福祉用具は、視覚障害者の生活を大きく改善する可能性があります。

福祉用具に関する情報は、

これらの工夫と適応により、視覚障害者は自宅でも自立した生活を送ることができます。日常生活の質を高めるためには、適切な福祉用具の使用や周囲のサポートが欠かせません。

1.3 視覚障害者が交通手段を利用するための工夫と支援

視覚障害者が安全かつ快適に移動するためには、様々な工夫と支援が必要です。以下では、公共交通機関、タクシー、自家用車、新しい技術の導入という4つの側面から、具体的な例を挙げながら説明します。

1. 公共交通機関の利用

音声案内システム: 駅やバスでは、視覚障害者向けの音声案内システムが導入されています。これにより、視覚障害者は乗り換え案内や運行情報などを音声で確認することができます。

https://oa.jtexpress.com.cn/

触覚マップ: 駅構内やバス車内には、触覚マップが設置されています。触覚マップは、点字や凸凹表示によって、視覚障害者が建物の構造や設備の位置を把握できるようにしたものです。

https://www.pref.chiba.lg.jp/sanshin/hanro/monozukuri/nintei-125.html

点字ブロック: 駅やバス停、歩道には点字ブロックが敷設されています。点字ブロックは、視覚障害者が安全に歩行できるようにするためのものです。

https://en.wiktionary.org/wiki/%E7%82%B9%E5%AD%97%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF

駅員・バス運転手のサポート: 駅員やバス運転手に声をかけることで、案内を受けることができます。例えば、乗り換え方法や降車場所などを教えてもらうことができます。

2. タクシー・ハイヤーの利用

予約時の伝達: タクシーやハイヤーを利用する際は、予約時に視覚障害であることを伝えることで、乗車時にドライバーからのサポートを受けることができます。 ドライバーによるサポート: ドライバーは、視覚障害者の乗降時の手助けや、目的地到着時の案内などを行います。

アプリによる呼出: 近年では、アプリを利用してタクシーを呼ぶことも一般的になりつつあります。アプリの中には、視覚障害者向けの機能を搭載しているものもあります。

3. 自家用車の利用

同乗者のサポート: 視覚障害者自身が運転することはありませんが、家族や友人が運転する車に同乗する際には、車内の安全性を確保するために特別な配慮が必要です。

シートベルトの装着確認: 同乗者は、視覚障害者がシートベルトを確実に装着していることを確認する必要があります。

安全運転の注意喚起: 同乗者は、運転者に対して安全運転を注意喚起する必要があります。

車内物品の配置: 車内には、視覚障害者が必要な物品を配置し、すぐに手に取れるようにしておくことが重要です。

4. 新しい技術の導入

ナビゲーションアプリ: スマートフォンのナビゲーションアプリには、視覚障害者向けの音声ガイド機能が搭載されています。音声ガイド機能は、視覚障害者が目的地までの道順を音声で確認できるようにしたものです。

https://spot-lite.jp/tool-application/

デジタルマップ: 音声ガイド機能付きのデジタルマップも開発されています。デジタルマップは、視覚障害者が地図上の情報を確認できるようにしたものです。

https://www.jacic.or.jp/kenkyu/3/3-9-3.pdf

ウェアラブルデバイス: 視覚障害者向けのウェアラブルデバイスも開発されています。ウェアラブルデバイスは、視覚障害者が周囲の情報を音声で認識できるようにしたものです。

https://ideasforgood.jp/tag/%E9%9A%9C%E5%AE%B3%E8%80%85x%E3%82%A6%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9/

これらの工夫と支援により、視覚障害者は日常生活において様々な交通手段を利用し、自立した生活を送ることができるようになっています。

情報更新時期: 2024年5月25日

情報元:

厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/yakubuturanyou/gyousei-gaikyo/torishimari_00002.html

国土交通省:

https://plushearty-salon.com/situation/service-contents-ag/

日本盲人会連合会:

https://www.t-bftc.org/work_d2.html

補足:

上記の情報は、2024年5月25日時点のものであり、今後変更される可能性があります。

最新の情報については、各機関のウェブサイト等でご確認ください。

参考となる事例:

視覚障害者が音声案内システムを活用して電車に乗車する:

https://oa.jtexpress.com.cn/

視覚障害者が点字ブロックを利用して歩行する:

https://en.wiktionary.org/wiki/%E7%82%B9%E5%AD%97%E3%83%96%E3%83%AD%E3%83%83%E3%82%AF

2. 視覚障害者の支援

2.1 白杖とその使い方

白杖の概要

白杖(はくじょう)は、視覚障害者が移動する際に使用する杖で、安全な歩行を支援するための重要な道具です。近年では、白杖の機能や種類も多様化しており、個々のニーズに合わせた最適な白杖を選ぶことが重要になっています。

白杖の主な種類

直杖タイプ: 一本の長い杖で、耐久性が高く、地面からの情報を伝えやすいのが特徴です。しかし、持ち運びには不便な場合があります。

折りたたみタイプ: 折りたたむことができ、カバンやバッグに収納しやすいという利点があります。一方で、直杖タイプに比べて耐久性や情報伝達能力が劣る場合もあります。

伸縮タイプ: 伸縮自在な構造で、持ち運びに便利ですが、直杖タイプほどの情報伝達能力はありません。

白杖を選ぶ際のポイント

視力: 白杖の種類や長さ、グリップの形状などは、視力に合わせて選ぶことが大切です。

歩行スタイル: 普段の歩行スタイルや、歩行距離などを考慮して選ぶ必要があります。

体格: 体格に合った長さや太さの白杖を選ぶことで、快適に使用することができます。

白杖の選び方に関する参考情報

日本視覚障害者協議会 白杖の選び方

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E6%9D%96

ライトハウス 白杖

https://www.lighthouse.or.jp/iccb/shops/index_shops/index_items/white_cane/

基本的な使い方

白杖の使い方は、大きく分けて以下の3つの技法があります。

スライドテクニック: 白杖を斜め前方にスライドさせることで、地面の凹凸や障害物を確認します。歩行速度が速く、広い範囲の情報を得ることができます。

タッピング: 地面を軽く叩きながら進む方法で、路面の硬さや傾斜などを確認するのに適しています。特に、段差や路面の変化を捉えやすい技法です。

対角線技術: 白杖を対角線上に動かしながら歩行することで、前方の障害物を探ります。広い範囲の情報を得ることができ、特に交差点や階段などの複雑な場所で有効です。

それぞれの技法を状況に合わせて使い分けることで、より安全かつ効率的に歩行することができます。

白杖の使い方に関する参考情報

日本盲人会白杖教本

https://edizionicafoscari.unive.it/media/pdf/article/annali-di-ca-foscari-serie-occidentale/2023/57/art-10.30687-AnnOc-2499-1562-2023-11-002.pdf

白杖操作技術

https://www.lighthouse.or.jp/iccb/informations/informations-187957/

白杖の部品

白杖は、以下の部品で構成されています。

クルック: 杖の柄の部分で、使わないときに掛けたり、対角線技術の際に手首を保護する役割を果たします。

グリップ: 白杖を握りやすくする部分で、多くはゴム製です。滑りにくく、適度な温度を保ちます。近年では、手首への負担を軽減する形状のグリップも開発されています。

シャフト: 白杖の本体部分で、反射テープが巻かれているものが多く、夜間の視認性を高めます。最近では、軽量で丈夫な素材を使用したシャフトも開発されています。

石突き(チップ): 白杖の先端部分で、路面からの触覚情報を伝える役割があります。通常はナイロン製で、適度に摩耗するよう設計されています。近年では、振動で障害物を検知する機能付きの石突きも開発されています。

白杖の部品に関する参考情報

白杖の構造と種類

https://www.lighthouse.or.jp/iccb/shops/index_shops/index_items/white_cane/

最新技術の導入

近年、白杖に最新技術を取り入れたハイテク白杖も登場しています。従来の白杖では補えなかった情報を提供し、視覚障害者の安全と自立をさらに高めています。

主なハイテク白杖の種類と機能

超音波センサー搭載型:前方や周囲の障害物を検知し、音声や振動で知らせる機能を搭載。障害物の種類や距離も判別できるものもあり、より詳細な情報を得られます。

GPS機能搭載型: 現在地や目的地までの経路を音声で案内する機能を搭載。慣れない場所でも安心して移動できます。

カメラ搭載型: 前方の状況をカメラで撮影し、音声で説明する機能を搭載。障害物だけでなく、段差や標識なども認識できます。

点字ブロック連携型: 点字ブロックの情報を読み取り、音声で誘導する機能を搭載。点字が読めない人でも、安心して点字ブロックを利用できます。

ハイテク白杖のメリット

安全性の向上: 障害物を事前に検知できるため、転倒や衝突などの事故を防止できます。

自立支援: 道案内や情報提供機能により、一人で外出する機会が増え、社会参加が促進されます。

生活の質向上: 移動の不安が軽減され、より快適で充実した生活を送ることができます。

ハイテク白杖の課題

価格: 従来の白杖に比べて高価なものが多い。

操作: 一部の機能は複雑な操作が必要となり、習得に時間がかかる場合がある。

電池: 充電式のものが多いが、電池切れの心配がある。

ハイテク白杖の選び方

必要な機能: 自身の視覚障害や生活スタイルに合った機能を搭載したものを選ぶ。

操作性: 操作が簡単で使いやすいものを選ぶ。

重量: 長時間使用する場合は、軽量なものを選ぶ。

価格: 予算に合わせて選ぶ。

参考情報

一般社団法人日本盲人会連合会 白杖の種類と選び方:

https://academic.naver.com/article.naver?doc_id=181795345 厚生労働省 視覚障害者の自立支援:

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12200000-Shakaiengokyokushougaihokenfukushibu/0000099353.pdf

NHKハートネット 白杖から始まる新たな世界:

https://admin.heart-net.nhk.or.jp/

情報更新時期

2024年5月25日

2.2 盲導犬とガイド犬

盲導犬の役割

盲導犬は、視覚障害者が安全に移動できるようサポートする犬です。道路の端に沿って歩く、交差点や段差で止まる、障害物を避けるなどの基本的な仕事をこなします。これらの動作により、視覚障害者は盲導犬からのフィードバックを基に周囲の状況を判断し、指示を出して進むことができます。

盲導犬の主な役割

道路の端を歩く

交差点や段差で止まる

障害物を避ける

階段の上り下り

エスカレーターの乗り降り

指定された場所への案内 (バス停、駅など)

盲導犬の役割を支える能力

優れた嗅覚と聴覚

高い知能

人への強い信頼関係

落ち着いて従順な性格

体力と持久力

盲導犬の訓練

盲導犬は生まれてから約2ヶ月間は母犬のもとで過ごし、その後、パピーウォーカーと呼ばれるボランティアの家庭で約1年間を過ごします。この期間に人間との信頼関係を築きます。その後、訓練センターで専門的な訓練を受けます。訓練には、基本的な動作に加え、様々な状況に対応できるよう、様々な環境での訓練が含まれます。

盲導犬の訓練内容

基本動作 (歩行、停止、障害物回避など)

道路の横断

公共交通機関の利用

人混みや狭い場所での移動

緊急時の対応

盲導犬ユーザーのサポート

盲導犬はユーザーの指示によって動きます。ユーザーは頭の中に道順を描き、盲導犬の動きや周囲の音を頼りに移動します。盲導犬は新しい場所への案内をするわけではなく、ユーザーが盲導犬に道を教えながら進む形です。そのため、見知らぬ場所では周囲のサポートが重要となります。

盲導犬ユーザーへのサポート

盲導犬の訓練とケアに関する情報提供

盲導犬ユーザー同士の交流機会の提供

社会的な理解促進活動

盲導犬の特徴 盲導犬には「ハーネス」と呼ばれる特別な装具がついており、これによりユーザーは盲導犬の動きを感じ取ります。盲導犬の犬種としては、ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーが多く、知的で友好的な性格を持つことが重要です。盲導犬は大きな体格で、ユーザーをしっかりとサポートする役割を果たします。

盲導犬の特徴

ハーネス着用

知的で友好的な性格

大きな体格

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