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箒は魂の呪具

あめつちの便り「土の音」🌺
【箒(ほうき)🧹は魂の「呪具」】新年への布石

日本の「箒文化」を継承する懇意な【箒作り職人】の地道な活動がささやかな話題を呼んでいる。

    ☆【箒作り職人の仕事】純国産ほうきの復活・伝統を繫ぐ 鈴木徹氏
:https://azumahouki.com/feature/feature2/

筆者が毎月戴く「ことしろ舎報」に、奇しくも【箒】についての耳寄りな記事が載っていた。
    オカリナ教室に熱心に通われた、著名な挿絵画家の奥さまが届けて下さる舎報からは、日本人の心を多面に渡り感じている。

舎報を著される大谷善和先生のお話を聴く機会も、白山市のご自宅で毎年一度 神無月に設けられる。

    本年、令和三年元旦の「ことしろ舎報」のメッセージを改めて新年への布石としたいと思う。
(以下抜粋↓)

「正月三箇日(さんがにち)には部屋の掃除をしてはならない、と聞いた事がありました。折角暮に大掃除をして屋内を清め「年を寿ぐ歳神様」を招き入れたのに、それを外に掃き出してしまうというのは、恐れ多い事でもあり、残念なことでもあります。
かつての掃除はハタキと箒でするものと決まっていましたが、現代では埃を吸い込む掃除機やお掃除ロボットが主流ですから、家の外に掃き出すなどという感覚は判らないかも知れませんが、畳の生活が中心だった頃は箒というものは重要な役目(働き)を持っていました。

    塵を払う箒というものは「モノを掃いて外にだす」という役目のものですから、言うなれば「此方から彼方へと何かを送り出す」という仕事でありますが、目に見えるもの丈(だけ)でなく、人の魂などに於ても同様の働きをする「呪具」として使用されてもいた様子が伺えます。

例えば、出産の時には其れを助ける「産神様」があり、人があの世からこの世に生まれ出て来る時の守護をしてくれると言われています。出産は危険を伴うものですから、其れを守る働きをしてくれるモノと民間では信じられていた様です。勿論、霊界にはそうした出産を守護されるお働きの神々もありますが、人々の理解し易い、具体的な「呪的な形」として「箒神」が信仰の対象としてあったわけです。

    古い神話の中にも豊玉姫の出産の話などがありますが、それによると昔は出産の時には海辺に「産屋」を建て箒で蟹を掃いたということですが、蟹というものは脱皮をして生まれ変わるという象徴の様なものと記憶されていた様ですから、出産に縁ある生き物という意識があったのでしょう。つまりは生まれてくる魂が「無事に霊界と現世の境界を超えるように」との、願いが込められていたものと思われます。

    その逆に人の葬儀の時にも、死者の魂を上手に此の世から彼(あ)の世に送り出すという願いを込めて箒が重要な働きをしました。最近では余り見ることは少なくなりましたが、野辺送りの行事には、必ず
「箒持ち」という者が付き添い、また墓にはその箒を立ててきたものでした。

    異なる二つの世界の其の境目を上手に超えさせる「呪的な働き」をするもの…。たとえば年末と年始の境もまた、昨日と今日の狭間ですが、大掃除という行事によって、それを旨く超えて新しい「年」を目出度く迎えることが出来た訳です。

    そう言えば昔は長居する嫌な客を追い払う「おまじない」として、こっそり箒を逆さに立てて置いたりしたものでしたが、これなども嫌なものを「掃きだす」という呪いの一種でありました。この様なことは我国のことだけの様に思いましたが、西洋などでも魔女の持ち物として箒は重要な役を果たしている様です。

    ともかくコロナで酷いめに遭った昨年を掃き捨てて、今年は良い一年であるように願うものであります。(大谷義和『覚書』より)」

            🧹☆彡〜〜〜〜〜🧹☆彡

さて、昨年(2020)3月に発見された「ネオワイズ彗星が7月に稀有な肉眼大彗星となったのをご存知だろうか?

上記の舎報を読むに、彗星が「ほうき星」と呼ばれるのは、魔女の箒のように尾を引くのが目立つだけではないのでは...と思ってしまう。

中国の “天文道” によれば、彗星は「世の掃除をつかさどり、旧を除き新を敷く」徴であるとされ(晋書 天文誌) 、いわば革命的要素を持つという。

冒頭に挙げた【箒作り職人】は、かつて金沢大学法学部で "法規" を学びつつ、学内の自然保護研究会の連中と折々に筆者宅に出入りし夜な夜な囲炉裏を囲み談義した同志でもある。

「海洋汚染調査・清掃」「星空を守る会の光害調査・報告」などの自然保護市民活動から、「無農薬有機農法」や初期のオカリナ作りまで手伝ってくれていた。

卒業後はナント、"法規" ならぬ "ほうき" 職人として活動。
    実直で研究熱心なのが奏してか、日本の伝統的自然系産業を継承する数少ない手編み和箒(わぼうき)職人、匠として技と心を学び伝えている。

大彗星がもたらす流星群が夜空を飾る【星空の日】のイベントでは、光害調査の天体望遠鏡を設置している 後の和箒職人の映像から、宇宙(ソラ)も心も浄化する氣風が見えるようだ⬇️

    ☆【星空の日⭐️8月12日】光害は地球エネルギー資源問題
:https://youtu.be/Gtz5m-Uk4ZM

和箒の素材である「ほうき草(ホウキモロコシ)」の国産は激減するも、浜松で復活の光明も見えている。

伝えるには信念と忍耐力が勝負だろうけれど、市民の日常に「箒の文化」を活かすことが強力な応援歌となるに違いない。

因みに、【畳(たたみ)】の表面部(ござ)である畳表を織り込む素材の藺草(いぐさ)も国産自然素材が20%、化学合成が15%、ナント殆どが中国産輸入。

当たり前に使ってきた【畳】や【箒】❗️
    知られず蝕まれて行く日常問題(土地問題 含)こそ、大きく報道され市民の脳裏に刻まれ行動に繋げることを祈念しつつ。

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