見出し画像

『隅田川関屋の里』−まるで麒麟な馬、、???−『富嶽三十六景』

今日もゴルフ!腰が痛くなってきました、、。何も物の名前も技の名前も知らないので特に何も語ることができず、、笑。今日は朝から忙しかったので早く寝るか、ゆっくりお風呂入るか、好きなアニメ見るかの夜を過ごしたいです。

そんな至福の時を過ごすまでには葛飾北斎を済ませないと!今回は『富嶽三十六景』「隅田川関屋の里」

画像1

https://www.city.adachi.tokyo.jp/hakubutsukan/2017hugakusannjyuurokkei.html

珍しく馬や人間に凄まじい動きのある絵ですね。馬の尻尾がたなびいていることから馬が走っているのがよくわかります。風を避けるためか乗っている人は腰をかがめています。着物を厚く着ていて、色々な柄の着物を羽織っているのでそれなりにいい身分の人々なのかもしれないですね。画面右の考察みたいなものが入っている軒はどんな役割をしているのでしょうか。馬が通っていく道がくねくねしていますが、その途中に松が一本だけ生えています。それがきっと道の殺風景さを消しているのでしょう。また、道が富士山のある方向と松が伸びている方向が逆になっていますが、道の先ではなく松の先に目をやるようにすることで富士山に目線がいくようにしているのかもしれないです。また、真ん中の馬に乗っている人の羽織と、松の幹、そして富士山の麓の色が一直線状に並んでいることで富士山に目線を向けるようにもしているのかもしれないですね。


関屋の里とは現在の東京都足立区千住曙町・京成関屋駅・牛田駅の周辺のことであるということです。

スクリーンショット 2021-10-24 20.39.50

この一帯です。当時は人家が少ない辺鄙な場所だったようです。


馬についてですが、一番右と左の馬が同じ形で合同であることがわかります。そしてそれを反転させているのです。違いがないくらいの疾走感を演出します。

また馬の走り方ですが、動物が走っている時には前足は左右同じ動きをしているはずです。後ろ足も同様。でも絵では左右がかなりずれていますね。

スクリーンショット 2021-10-24 20.54.52

ほら、って言おうとしたけどちょっと言いすぎた。笑

でも本当にそうであるようで、北斎も『北斎漫画』六編において馬をきっちり描いているようです。

画像4

このように。

走っている姿も足の動きは実物と同じように描かれているので、北斎はきちんと馬の様子がわかっているのにもかかわらず敢えてわかりやす描写をしたのだと日野原さんは指摘します。確かに見ていれば見ているほどビールで有名な会社の麒麟のマークみたいですね。笑


この絵が描かれている場所がどこであるかについて、石出掃部介の新田開発によって築かれた掃部堤であると言われています。

スクリーンショット 2021-10-24 21.08.54

この”葛飾北斎「隅田川関屋の里」碑”とある場所です。

スクリーンショット 2021-10-24 21.11.33

ここですね!


この絵と同じ場面で合致しているものがあるようです。

斎藤月岑『江戸名所図会』「関屋天満宮」です。

画像7

真ん中にある一本道が掃部堤であるようです。

おそらく北斎はここを訪れていた場所であるからこそかなり忠実に再現されているのでしょうね。

今日はここまで!

#葛飾北斎 #北斎 #富嶽三十六景 #隅田川関屋の里

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?