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今日のお問合せ 2 床の傷みが気になる! ~複合フローリングの巻~

床の傷みが気になる!
〜複合フローリングの巻〜

前回は無垢フローリングの塗装をご紹介しました。今回は複合フローリングの場合のご紹介です。
前回の記事まだ読んでないよ~という方はこちらをどうぞ

https://note.com/preview/nd55859509206?prev_access_key=94c51b2a8dc637ebdda4cf93df380ac7


というわけで、今回は複合フローリング。まず無垢との違いは1枚の板からなるのか複数枚の板からなるのかの違いがあります。下の写真二枚重ねの板の断面を見るとその違いがよくわかります。上は無垢材、下は複合フローリング。
材のちがいによるメリット、デメリットは今回は置いておいて、複合フローリングのメンテナンスについてのみ考えます。

上:無垢材 下:複合

写真では下の板の一番下の層、こげ茶色の部分です。基材の厚みに比べてかなり薄いので長年の摩耗や傷みが進行すると下の写真のように剥がれ、下地の基材が露出してしまうケースもあります。ここまで進んでしまうと薄いとはいえ凹凸にひっかかったり傷みは広がっていきます。また表面の塗装だけでなく、凹凸をなくし色や木目をあわせたりといくつかの下地処理が必要です。

仕上げ材が傷み下地ベニヤが露出しています。

そうなる前にお手入れをしたいところですが、表面の仕上げ材が薄いため無垢材の時のように強くサンダー掛けしてしまうのは基材の露出を招く恐れがあり注意が必要です。できるだけ負担少なく見た目の回復が見込めそうな塗料を1例ピックアップしてみます。

下地の傷み具合による仕上がりの違い

写真の上半分はカラーニス(ウレタン)を塗装したサンプルです。当初はナチュラル系の色でしたが、分かりやすいよう濃いめの色で試しています。

下地の仕上げ塗装の残っている部分と木地が露出している個所で色付き具合の差が出ています。これは塗料の吸い込みの差によるものす。塗装が残っている部分は吸い込みがほとんどなく、旧い塗膜の上に新しい塗装が乗っているイメージ。木地の部分は新しく塗った塗料を吸い込みしっかり色が入っています。
残り塗膜をもう少し落としたり色の選択や塗り回数を増やし全体の色の濃さを上げるなどすると多少目立たなくなるかと思います。
カラーニスの利点としては、シミや変色を比較的少ない工程でカバーしやすいといったところでしょうか。


実際の作業工程の抜粋がこちらです。
窓際、室内に植木鉢を置いたり水の影響でところどころシミができてしまっています。

施工前。色褪せ、シミが目立ちます
下地処理後、一度目の塗装です。(左一通りのみ塗装済み)
前面2回塗りのうえ、つや調整と保護のクリア塗装をしています。

お住まいになりながらの工事でしたので、何か所かに区切り生活に負担の少ないよう進めました。現在の状態や求める仕上がりによって選ぶ工法や塗料は様々ですが、今回のケースが一つの例として参考になれば幸いです。


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