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ジルコニア冠の普及による歯科技工のメリットとデメリット


メリット

  1. 歯科技工士の負担軽減

ジルコニア冠の普及により、歯科技工士の業務効率が大幅に向上しました。CAD/CAM技術の活用や鋳造工程の省略により、製作時間が短縮されました。さらに、精度の向上により再製作のリスクも低減されています。

「キャストの失敗とかありましたよね…埋没材の爆発とかホラーでした😭」

2.高精度な試適形態の再現

レジン(即重レジン)による試適を行い、口腔内で調整されたガイドをダブルスキャンすることで、試適の形態を再現することが可能になりました。  

以前は…
メタルボンドで試適をはさむ場合

メタルフレームに即時重合レジンで最終形態を再現して口腔内試適を行う場合があります。その後、咬合調整やアンテリアガイダンス、グループファンクション、臼歯部の側方運動時の干渉を調整します。
これらの調整が完了した後、陶材築盛のために即時重合レジンを除去することになりますが、この過程で試適後の形態が一旦失われてしまいます。そのため、陶材築盛時に再度形態を作り直す必要があります。


即重レジンをはがすことで試適時の形態がなくなる


デメリット

  1. 機材導入の経済的負担 ジルコニア冠の製作に必要なCAD/CAM機器の導入には、相当な初期投資が必要となります。これは特に小規模な歯科技工所にとっては大きな負担となる可能性があります。

  2. 技術による差別化の減少 CAD/CAM機器による機械加工により、製品の均一化が進んでいます。これにより、個々の歯科技工士の技術によるクオリティの差が少なくなり、差別化が難しくなっている面があります。「もちろん歯科技工士の最終調整による技術差による仕上がりに差が出る出てくることは充分にありますよね👍」


「メリットの2点目については、アンテリアガイダンスや側方運動時の臼歯咬頭干渉の除去などの口腔内調整が活かされます。これはとても画期的でした。これは私がメタルボンドを止める理由の一つとなりました。」


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