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🐦今週の1枚🐦 干柿/理解する瞬間

きっかけは忘れたのですが
子供の頃、家で干柿を作りました。

窓から射し込む光
俯き加減で皮剥きする家族のシルエット
うにょうにょと蛇みたいな皮の山
柿渋でベタベタする手元の不快さ

今でもありありと思い出します。


私:細長い柿は干すの?

母:そう。これは渋柿っていうの。
  いつも食べているのは甘柿。

私:しぶがき?あまがき?

兄:渋い柿 と 甘い柿

私:しぶい?

母:口の中がしわしわする感じの味、かな…

私:……??
  干し柿はしわしわしないよ!
  甘いよ!

母:しわしわが、干すと甘くなるの。

私:??? なにそれ? うそだぁぁ〜

兄:本当だよ。
  干す前は渋いから食べちゃダメだよ。

私:・・・・・

目の前の皮にガブッと齧りついて
ア"ア"ア"ア"みたいな奇声を発し
翌日まで味覚が死にました(笑)

私が「渋い」を理解した瞬間です。

ヘレン・ケラーが「water」を理解した瞬間も、
あのときの感覚みたいなものだったのかなぁ…

あなたの「その時」
あなたは覚えていますか?

こちらは甘柿

(2023.12.13自サロ投稿分)


ちなみに、居合わせた母と兄からはもちろんのこと
帰宅して話を聞いた父からも爆笑されました。
悔しくて何か言い返したいけど、何も言い返せない…
「苦々しい」を理解したのもこのエピソードからです。

そして、自サロに参加している仲間が
この話を動画にしてくれたのですが…
ずんだもんによる ア"ア"ア"ア" の読み上げ方がユニークで笑えました。
良ければ聞いてみてください。



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