ニュージーランド(NZ)の公共メディア RNZ (Radio New Zealand)で、2024年8月8日に配信された記事の見出しで使われていました。
この記事、SNSについて(意外と)微妙な問題を提起するものでした。
内容については後半にまわすとして、まずはこの見出しに出てくるキーワードを見ていきましょう。
◾️'bait'を辞書で引くと
'rage'は、「激怒・熱狂」という意味です。見出しの最後で'anger'と言い換えています。では、'bait'とは?
発音注意で、カタカナで書くと、[バイト]ではなくて[ベイト]です。
大学入試レベルだそうです。高校の教科書では、たまぁ〜に出てきました。
今回取り上げた見出しの中では-ing形で出てきているので、動詞の項目を見ると、
「餌を撒いておびき寄せる」
rageと合わせると、「怒りを撒き餌のように使って(人を)おびき寄せる」となります。
◾️SNSで「怒り」がどのように人を惹きつけるのに使われているのか
記事の内容は、長くなりますが次のようなものです。
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先日の東京都知事選で、動画の視聴数を上げるために行われた選挙妨害がありました。
迷惑行為をネタにして視聴数を伸ばし、金を儲ける。
ーこのような動画は明らかに悪質で、rage-baitingと言えるでしょう。
しかし、
ケース1、2のような、他人に直接迷惑をかけているわけではないがちょっと嫌な内容の動画。
これは(濃いめの)グレーだと思いました。
正直なところ、「怖いもの見たさ」に似た魅力があるのはわかります。
「大食い選手権」でソーセージを無理やり口に押し込んでいる様子を流すテレビ番組のような。
私は好きではありませんが、理解はできます。
ケース3で紹介された動画を見てみました。
高価そうでセンスの良い服装をした女性や夫の男性が、おしゃれなキッチンで、とても手際よく包丁を使って、素敵な料理を仕上げていきます。
「そんなこと普通にはありえないよ」という状況です。
が、フィクションとして楽しめて魅力的です。
また、手作り料理の提案として有用です。
ケース4は、主張がとんがっている動画です。
これも、物議は醸すでしょうが、(この人が言うように)自分の信念を個人の意見として話すのは認められていいと思いました。
奨励されても構わないのかとさえ、思います。
最後のケース5は、告発系です。
事実を示しながらファクトチェックができる状態で行われるのであれば、あるべきものだと思いました。
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目的に関わらず、「情報」に注目が集まれば収入にもつながるSNS。
人々が、我々が何を選ぶのかが、クリエーターを応援し、収益をもたらし、さらに関連する情報が支持する人の元に集まります。
良くも悪くも現在の文化の一形態。
このnoteもその一つです。