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第1回 演技スタイル《ホーム》


演じる上で役の人物に近づくのでなく

役を自身に近づける感覚と手法。

《ホーム》とはその名の通り《家》。
住み慣れた家。帰れる場所。
そこに演じる役という別人を招き入れるような感覚。
肉体、精神、思考、全身が演技をするための
大切な《ホーム》。

《ホーム》を芝居に取り入れるには、
自身の人生を主観的にも客観的にも知り尽くし再認識する必要がある。
今抱える悩みとしっかり向き合い
今抱える幸せを噛みしめる必要がある。
将来への不安から逃げずに立ち向い
それらを芝居に利用する貪欲さが必要になる。
生まれた町、家族の事、人間関係、
出会いと別れ、恋愛経験、恋愛願望、金銭問題
幸不幸、運不運、挫折...
感じるもの、考えるもの全てが...

《ホーム》

演じる人物をマイホームに招き入れる事が容易くなると、今度はホームを離れる事ができるようになり旅に出られる。
演じてる役のホームとマイホームを行き来する事により、リアルとリアリティの境界線を行き来し観客を演劇空間で戸惑わせる事ができる。

帰る場所がある強さ
そこから生まれる自信

生まれてから今日までの生き様で芝居をする事が《ホーム》

《ホーム》というアプローチを使い、僕自身の演技感覚のスキルアップをしていきたい。
このnoteはそんな僕のメモに過ぎないかもしれない。
しかしこの《ホーム》という演技感覚は役者以外の人々も使うことができると思っている。
なぜなら人は物心がつくと様々な環境でその場に応じた人物を変幻自在に演じて生きているからだ。
学校や職場、向き合う相手により無理して演じる事は押しつけがましく見苦しい。
演技とはけして嘘をつく事ではなく、
何かを真似る事でもない。
先ずは離れた場所にいる想像の自分を今の自分へ引き込む事がベースだと僕は考える。
自身に理想の自分を招き入れる。
握手ができる距離に嫌いな自分を呼び込む。
無理をしてカッコつけた自分、着飾った自分をやめて、改めて本当に良いと思っている事を選択して過ごす。
《ホーム》という肉体の玄関は舞台袖、扉の向こうはステージ。相手役がいる、想像つかないハプニングが待ち構える。観客もいる。
そんな演技感覚の身につけ方を、これから具体的にトレーニング方法と共に定期的に綴っていく。

また矛盾するようだが、これは一つの感覚的気づきから見つける手法で、全てが正しいとは思ってはいない。この道が家路かは定かではない。
しかし確実に僕

自身が《ホーム》である事には変わりはない。
僕がここで築く《ホーム》は一生の《ホーム》とは思っているが、そうではないかもしれない。



俳優 :中山 夢歩 40歳

東京生まれ東京育ち
妻と2歳9ヵ月の娘と共に都内で生活している。
小学校1年生の時にTVCMでデビュー。
しかし、小学校3年生でサッカーと出会うと
芝居を投げ捨てサッカーボールを追いかけた。
小、中とサッカーを続け
高校はセレクションに受かり
堀越高等学校サッカー部へ推薦入学
2年生時の6月に🇦🇷アルゼンチン🇦🇷へ留学
約3年間の南米生活から帰国し、
Jリーグ10球団以上のテストを受け
2000年モンテディオ山形に入団。
1試合も出場できないままま一身上の都合で
同年末にチームを自主退団
21歳だったか22歳だったか...
ここからが僕の俳優としてのリスタート

演技感覚《ホーム》については続く…












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