僕の戦争

全てを受け入れるため、迫害に関わった加害者たちを許すために過去の出来事を、僕の過ごした日々を補完する。そうすることで過去に負ったあらゆる暴力による、不遇によるキズを癒すため。もうこれ以上苦しむのをやめるため、僕の治療に役立つようにして物語を創作する。過去を振り返ることで悲劇を受容し、心地の良かった日々を思い出す。全てが悪夢だったわけではない、それなりに楽しい日々だった。やがて消えていく日々を忘れる前に記録する。そうすることで思い出は確かに残されたから。全てが痛みと共にあったというわけではないのだから。

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