落下

ゆまは深夜のビルの屋上に向かった。扉を開けて階段を登った。すぐそこだ。屋上につき歩き出した。
「待つんだ!」
「何ですか」
「君は今統合失調症の症状が出てるだけだ。」
「街の人がみんな僕をいじめるんです。色んなところで盗撮して喜んで、僕を笑いものにする。もうこんな撮影には耐えられない。僕はもう降りる。」
ゆまは手すりに手をかける。八階なので風が冷たい。
「じゃあ、楽しんでくださいね。」
ゆまは手を離す。落下する。落ちる。数秒後には衝突が待つ。

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