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愚痴はなし (介護のお話し)

先日、介護関係のサイトで専門家に相談というコーナーを覗いていました。
ある方の投稿で介護の苦労を事細かに書かれていたので自分の状況とも似ているなあと思いながら、そこに寄せられたコメントを読んでいると、ほとんどの方が親切丁寧にアドバイスをしていました。
が、一人の方、その方はケアマネージャーの立場から厳しい意見を述べていました。
「あなたはどうしたいのですか? あなたがいなければその(要介護)人が生きていけないとでも思っているのですか? そんなことはありません。いざとなれば ◯ ◯(←なんて書いてあったか忘れました)が面倒をみます。あなたに介護をする義務はないのです。それでもやると決めたのなら愚痴は言ってはいけない」(ちなみに介護人と要介護人は親子関係ではありません)
そんな風に書かれていました。
私は当時、内心愚痴の嵐だったのでその言葉が響きました。
ただその時は、ひどいこと言う人だと思っていたのです。
それはあんまりだと。
その方はケアマネージャーとして多く人の手助けをしてきたのでしょう。
実際に苦労しているのは介護人なのです。
その介護人にはもっと楽になってほしいあまりに厳しい意見を述べたのではないでしょうか。
その厳しさがなかったらいつまでも慰めを求めて本当のアドバイスには耳を傾けようともせず苦しみが長く続いてしまう、それを防いであげたいからこそのアドバイス。
私にはそう聞こえるのです。
甘やかしているばかりじゃ、当事者は目が覚めません。
私もそれ以来愚痴をこぼすたびにそれらの言葉が引っかかり、それでもすぐに変わることはなかったのですが、最近では自分の意思でこれをしているんだという態度に改められました。
そもそも当時の私は心身共に疲弊して大きな挫折も味わっていたので、助けを求める気すら起きない状態でした。
現在の介護スタイルになるまでは全て一人でこなしていましたが、その厳しい意見のおかげで私も自分のためにできることはしなければならないと思い立ち、意地を張らずに正しく助けを求めることができました。
今はその方の厳しい思いやりが誰かのためになると信じています。



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