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日航123便墜落事故(事件)・第67回〜同事故を語る際に決まって出てくる、中曽根首相(当時)の「真実は墓場まで持っていく」発言。あらためて、そんな発言はなかったことをおさらいしておく

はたして、その発言の出どころはどこなのか。123便墜落事故考証YouTubeシリーズ『ワタナベケンタロウ動画』では早々に「そういった首相の発言はなかった」ことに言及がなされているが、最近になっても考証動画やSNSのコメント欄などで、その発言の引用が目につく。


そうして、以下は、2019年11月のヤフーニュースにおける発言検証記事(この記事は最近知った。書き手は、ITジャーナリストの篠原修司氏)。

かの発言が、いつ、どこでなされたものなのか、結局、わからずじまいというのが実情。一説には、国鉄民営化に伴う発言としてなされたものとされ、長らく自分はそれを信じてきたわけだが、この記事によると、どうもそういう事実は(も)ないらしい。

同記事に加え、現状、以下のような記述が正解となる。

同事故に本気で関心を寄せる者は、使うべきではない言説だろう。事故における過程や調査報告への疑問、それらに関する推論の提示はともかく、「証拠はないが、中曽根首相はそう言ったに相違ない」という仮定の文脈は、事故考証のうえでわざわざ言うに及ばない、まったく必要のないものと思われる。


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