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カーネル・サンダース フランチャイズを世界に広めた男

カーネル・サンダースと聞けばフライドチキン。
誰もが思いつく、その男。町を歩けば、必ずその人形に出くわす。

カーネルは、世界で最初に「フランチャイズ展開」を広めた人物として知られる。
彼の生み出した自家製フライドチキンを、世界中どこの国でも変わらない味で提供できる仕組みを作り上げることに徹底して努力し尽くしたのだ。

イレブンスパイスと呼ばれ、その調合法は金庫の奥に秘され、世界でも数人しか知る物がいないという。まあ、最近、その味に惚れ込んだ人が試しまくってようやくその味に近づいたということでインターネットに紹介している人がいましたが、真実は謎のまま。

ただ、ここに至るまでは、カーネルの並々ならぬ努力があった。

そもそも、彼は65歳で財産のほとんどを失っている。
しかし、彼はあきらめることはなかった。そこから、奇跡の展開劇が始まる。
自分の生み出したフライドチキンの製法をレストランに教え販売する権利を与える代わりに1個売れるごとに数セントのロイヤリティをもらう方法を考えつく。

カーネル01

無一文ながら、車に材料と道具を詰め込み、アメリカ中を旅して回ってレシピを売り込んだ。当然、そのような手法は初めてのことなので、断りの連続攻撃。
残ったチキンを食べてしのぎ、車中泊ばかりしていた。65歳を超えた体にはこたえただろう。

そして、契約を結んだ店には、自ら厨房に入って徹底して調理方法を伝授した。そのこだわりは凄まじいものだった。
店頭にも、いまや知られた白のスーツ姿で現れ「お味はいかがですか」と、客にコミカルなパフォーマンスを繰り広げた。自分自身を広告塔としたのだ。

日本には、1970年の大阪万国博覧会(万博)にて初めて登場。
そして名古屋に第一号店が開店。
店頭にある「カーネルおじさん」の人形は、日本のフランチャイズ店が初めて置いたのだという。

カーネルは言う。

「できることはすべてやれ。やるなら最善をつくせ」

「失敗は再び始動したり、新しいことを試したりするためにあたえられた機会だ」

「さびつくより、すり切れるほうがマシ」

どれだけ歳を重ねても、若々しい気持ちを失うことなく突き進んだカーネル・サンダース。
彼の心にはいつも「自分の利益を考える前に、まず他の人の役にたつこと」という信念があった。

私も、彼のように常に前を向いて生き抜きたいものだ。

02カーネル

(漫画は『歴史人物に学ぶ 大人になるまでに身につけたい大切な心』第5巻より)


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