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引き寄せで家は買えるのか⑦

 思ったより高額になりそうだが、本当に狭い家に辟易していた私たちはこのまま流れに任せることにした。
この時点で、小川さんの交渉のおかげで物件の金額は1,980万円から1,650万円にまで下がっていた。

 工務店に行き、売主が物件の金額を下げてくれたことを伝えて、今度は大手リフォーム会社の見積り金額2,500万円を目安に、改めて見積りをお願いすることにした。年末だったため、見積りに1か月の時間をもらいたいとのことだった。工務店の木田さん(仮)ははっきりアドバイスをくれる頼れるお姉さんなのだが、通路があるからどうしても人件費や諸経費がかかるわ。
もう少し不動産屋に頑張ってもらったら、と言った。

 小川さんに前向きに考えていますと伝えて、もうちょっと頑張ってほしい。最初にそんなにリフォームの金額かからんって言うてたやん。という趣旨の連絡をした。無理言ってごめんね小川さん。
小川さんは、今でも300万以上下がっているので、ここから下げるとしても頑張っても1,600万円いけるかどうかです。と言いにくそうに言った。
ですよねー。と思いつつ、とりあえずアファメーションをしてみた。
自分達に必要なのであれば、すんなり上手くいくだろう。
私のアファメーションはこんな感じだ。
朝、家族はみんな仕事や学校に出ている。
私は新しい家にひとりでいる。
お気に入りのラグを敷いた、自分の好きなものに囲まれたリビングで、珈琲を嗜み、ふぅーっと息をはく。
しみじみと、あぁ、幸せだなぁ。
ゆったりした時間。あかるくて暖かい空間がある。
ソファで丸くなっている猫をなでる。
心が満たされいて、心地よい。
思わず顔がゆるんでしまう。

 こんな妄想を何度もして、さぁはたしてどんな流れになるのかなーと傍観することにした。






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