円安が決算に与える影響(トヨタ自動車の場合)


サマリー

・3月1日1ドル115円 -> 4月20日 128円となった
・円安は輸出企業の大きな営業利益上昇となる
・トヨタの場合3月分上昇分だけの計算でも営業利益が550億円上昇する、という計算結果になった
・ホンダ、いい数字出すと思う、各自計算してくれ!!


為替感応度

為替ドル円が1円動くとどのくらい会社の営業利益が上昇するのかを数値化したもの、です。

例えば、トヨタの場合、為替(ドル円)が1円動くと400億円営業利益が上昇します。

では今の1ドル128円では営業利益がどのくらい上昇するのか計算してみましょう
計算は下のようになります。

([現在の為替レート]-[トヨタの想定為替レート])x400  = (128 - 105)x 400 =9200

営業利益が9200億円上昇する、という計算になります。

もちろん、こんな単純な計算(線形性はない)と思いますがこれくらいのインパクトがあります。

円安によりどのくらい2021年度の営業利益が上昇する(3月分)?

・トヨタは2022.03締めの決算で通期営業利益2兆8000億円を予定しています
・その決算発表予定日は2022/05/11です

上では、通期の営業利益に与える為替の影響の概算が9200億円と計算しました。しかしドル円が急上昇したのは3月からなので、2021年度の営業利益に影響を与えるのは実質1カ月分となります。

凄く単純化して計算しようと思います

3月の為替平均値:(128+115)/2 = 121.5

から、3月における為替上昇による営業利益幅は

((121.5  - 105) x 400) /12= 550

と計算できます。

通期営業利益2兆8000億円 + 550億円 

となります。
ただし、3月1日時点で115円となっているように既に円安になっているため、3月以外の為替による営業利益幅も相当あると思います。

円安によりどのくらい2021年度の営業利益が上昇する?(一年間)


トヨタIR




トヨタIRで確認してみました。 2兆8000億円に2021年12月までの為替の影響は織り込まれているようです。(添付画像ハイライト部分:2021年4月-12月為替変動の影響:4450億円)


韓国、Hyundaiの場合


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?