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YOSHIKO もう一度

はじめまして。

あの、キュウリ一本丸ごと隠し事件の犯人
高橋です。

一つよろしくお願いします。


17歳から20歳にかけての3年間
俺は「よしこ」という2つ歳上の女性と付き合っていました。

彼女は年上ということもありますが、しっかりした性格で明るい女性でした。
仕事は池袋のデパートでアクセサリー販売をしていました。

初めてペアリングを買ったり
初めてダブルデートをしたり
初めて彼女を両親に紹介したりと、
彼女とは色んな初めての経験をしました。

その3年間で、人としていや、男として未熟な俺を、時には叱って、時には抱きしめて成長させてくれました。

もちろん彼女とは真剣に付き合っていたのですが、なんせ俺も遊びたいお年頃なので、たくさんの浮気をしました。

当時の俺には街で気になった女性がいると、反射的に声を掛けるという変わった癖があり、常に新しい出会いを探していました。

そして、浮気は絶対にバレないという自信がありました。
その自信も手伝って、浮気相手とも真剣に交際をしました。


ある日のこと、
俺は彼女を抱きしめながら
「好きだよ、よしこ」
と言うはずが
「好きだよ、のぞみ」
と、浮気相手の名前で呼んでしまいました。

その瞬間、よしこは体を跳ね除け、俺の目を見てすべてを察知したようです。

怒り狂い目に涙を浮かべながら、
もう別れると言われました。

結局、浮気相手とは別れ、よしこと寄りを戻しました。

その後、同じようなことを3回くらい繰り返しました。
それでも愛想を尽かさず付き合ってくれた彼女。

時が経つにつれ、次第に彼女からの連絡を返さなくなり、会わなくなり、
よしこの方から別れを切り出されました。

フラれたショックで涙が溢れ出てきました。

ショパンの別れの曲を
大音量で聴きながら煙草を吸ったのを覚えています。

彼女は最後に、
男というのは自分勝手な生き物だ
ということを体験とともに教えてくれました。

あれから何十年も経った今、
彼女に対して思うことは2つ。

幸せになっていて欲しい。
ということと、
もう一度会いたい。
ということ。

男というのはいつまで経っても
自分勝手な生き物だ。

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