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承(A)

下記記事のAの続きです。


起ストーリー【A】/PJ   4連句(約50文字)

過ぎた日々思い出す夏キミの微笑み
南風キミをいずこへ連れて行く
光る海入道雲の涙雨
一緒だと誓った夏は思い出か?


「まだ迷ってる夏の思い出……」

「ん?付句?」

「……。そ」

書いた紙を友達に掲げて見せてみる。

貝殻小瓶。耳を澄ませば。
大人びてゆく放課後のキミ。
きらめいた日々。泣いたせいかな?
まだ迷ってる夏の思い出……


「どお?」

「いいんじゃない」

「……そうかな」

カラーペンを取り出して、書き足す。

夏の思い出。キミにさよなら……


「なんでよー?」

「それとも、こうかな?」

「どれ?」

今度は違う色で、また書き足す。

振り返らない! 思い出ちがう!


「ひっどーい! あはは!」

「あはは!」

「ねえ、ペン貸して?」

ペンを貸した。

ムリすんなって、わかってるから!


「ムリなんて……」

「ペン、貸して?」

「うん」

またちがう色を貸した。

一緒に泣くよ、友達だもん!


「……」

「泣いていいよ」

「……ありがとう」

優しすぎる。ミミズみたいな字でこう付け足した。

友達っていいね。ありがとう。



紙にはこうあった。

過ぎた日々思い出す夏キミの微笑み
南風キミをいずこへ連れて行く
光る海入道雲の涙雨
一緒だと誓った夏は思い出か?

貝殻小瓶。耳を澄ませば。
大人びてゆく放課後のキミ。
きらめいた日々。泣いたせいかな?
まだ迷ってる夏の思い出……

 夏の思い出。キミにさよなら……
 振り返らない! 思い出ちがう!

  ムリすんなって、わかってるから!
  一緒に泣くよ、友達だもん!

    友達っていいね。ありがとう。



(約575文字くらい)


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#旬杯

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