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腰痛と精神疾患の関係なら薬…そっちじゃない!

こんにちは!大橋しんです。アレクサンダーテクニーク教師そして理学療法士として人の体と心をふんわりさせる仕事をしています。

僕が理学療法士として医療現場にいた頃は研究をしていました。

テーマは、というか目的は「整形外科疾患で来院されたとしても精神的なケアを必要とするケースをいかにフォローするか」でした。

それでアレクサンダーテクニークが通用するか臨床応用していたのですね(院長の許可を得て)。

10年ほど前、腰痛の8割は原因不明と言われていました。

ありきたりな症状にしては大半はレントゲンで見ようが検査をしようが何も出ない。そして治りにくいという事で医療側は手を焼いていました。

ていうか今もです。

それがこの10年間で2回風向きが変わった、もといトレンドの変遷が起こりました。今回はそのお話です。

まず最初の風潮は僕にとって期待が高まるものでした。

世界中で腰痛に精神疾患が併発、あるいは続発しているとの調査結果が相次いで行われたのです。

僕はやっと西洋医学に心身統合を正面から捉える機運が生まれるかと思いきや…

結果は整形外科で抗うつ剤や眠剤を処方するのがさらに増えたのです。

そっちかい!

薬で抑え込んでもしかしたら腰痛がマシになるかな…。全然科学的なマインドでなしに人に分からんもの飲ませる〜。そんな風潮にガックリきた覚えがあります。

そして次なるトレンドは…下関スタディ。

下関(山口県腰痛)スタディとは腰痛は殆ど原因不明ではなく分類分け診察によって8割以上は診断名が明らかになるというものでした。

そのうちどうなったかというと…以前は曖昧愁訴にヘルニアと診断されていた人が、脊柱管狭窄症と診断されるようになり、治療は…変わらない。

そう、変わらないんです。トレンドが変わっても現場でやっていることはさほど変わらなくて、変わるのは薬の名前と術式の名前。

売れるものが変わるとか医療点数がとれる病名がつけられるとかが変わりはしますが、相変わらず湿布、痛み止め、マッサージ、よくて筋トレの指導。


医療界がどういうトレンドになろうと、腰痛で彷徨う人たちは後を絶ちません。

医療って研究から現場からアフターフォローからすごいお金が動くんですよ。その動きに人がゾロゾロとついていく…。

なんだかなあ…一人一人とても賢い人たち、でも集まるとなぜこうなるのか不思議でたまりません。

医療に絶え間なく送り込まれる腰痛の訴え、ますます混迷の様子をウォッチしているうちに僕は臨床を離れました。

「治療」としてではなく「レッスン」として人の悩みにお応えしていますが、その半数は腰痛だったりします。

僕が結果を出せるかどうかですね!という事で今日もレッスンをしております。




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