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認知症の祖母を持つということ。


こんにちは。

私の祖母は、10年以上、アルツハイマー型認知症を患っています。

今は、父・母が自宅で祖母の面倒をみている状況です。

アルツハイマー型認知症とは、脳の神経細胞が減り、脳が小さく萎縮することで症状が現れる認知症です。新しいことが記憶できない、時間や場所がわからなくなるといった特徴があります。​
アルツハイマー型認知症は65歳以上の人では最も多い認知症です。

日本認知症学会 編:認知症テキストブック,中外医学社


アルツハイマー型認知症は、完全に治す薬はなく、進行を遅らせる薬しかありません。

10年以上、進行を遅らせる薬を飲んでいますが、やはり徐々に進行している印象です。


認知症がわかったキッカケは祖母が言った、
『薬がなくなったから、もらいに行ってくる』
の一言でした。

当時、小学生だった私は、日付を書けば祖母は忘れずに、間違えずに薬を飲めるのではないかと思い、祖母の薬のシートに日付を書き、渡しました。

それを、祖母は主治医に、
『薬に日付書かれちゃったんだよね』
と、軽く話したことで、認知症の検査をしようとなりました。


そこから、私たち家族の生活は一変。

進行していく認知症に、私たち家族はついて行くことができず、

わからないと混乱している祖母に向かって、怒鳴る毎日でした。

認知症が発覚する前は、とてもしっかりした祖母でした。

自分でご飯をよそい、電子レンジも使え、火の始末もできる、自分のことは自分で行っていました。

今は、用意されたご飯を食べ、電子レンジを使うこともなく、火事を起こさないように祖母の近くには火をつけられる道具は置いていません。

同じ服を何度も着る、洗濯をしない、掃除もしない。
身の回りのことも、段々とできないようになってきています。


小さい頃、ずっと可愛がってくれた祖母の老いた姿を見るのは正直辛いです。

また、父も元気な祖母の、自分の母の姿からどんどん離れていく現状をいまだに受け入れられてません。


でも、一番辛いのは祖母だと思います。

『体は元気なんだけどねぇ、頭がバカになっちゃって。』 

祖母は自分が認知症になり、覚えていられない状況を理解しているのだと思います。

私にとって、大切な祖母。

祖父が私が産まれ、2ヶ月で亡くなり、祖父の分まで、大切に愛情を注いでくれた祖母。

アルツハイマー型認知症になっても、私のことを忘れても、笑顔で、

『んもー!ばあちゃん、忘れたの?しょうがないなぁ〜!!』

って笑っていられる私でいたいです。


おばあちゃん、90歳のお誕生日おめでとう。

私の成人式の時。妹との3ショット。

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