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「今月のおびょーき事案」真夏の早朝にどうしても立ち食いそばをハシゴしたくなったので……(浅草橋・秋葉原/立ち食いそば)

みんなも朝5時に目が覚めちゃって、6時くらいにどうしようもなく腹が減って、それでいても立ってもいられなくなって「この時間でも立ち食いそば屋ならやってる!」と家を飛び出す事ってあるよね~!

と、真夏の日差しに脳を焼かれたかのような書き出しにしてみたが、今回のテーマはそういう事である。

無駄に朝早く目が覚めてしまい、お腹が減って減って仕方なく、それでいて冷蔵庫の中にはロクなもんがない。

そんな状況でふと「立ち食いそばならやってるじゃん」と思い立ち、気付いたら自転車で疾走していたのである。

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本日の1軒目 『野むら』

ふと我に返ったら隅田川を超え、浅草橋駅を通過し、三井記念病院のすぐ近くまでやって来ていた。

この辺りは秋葉原の開発の余波が及んでいるのか、真新しい大きなビルが多いのだが、一階の路面テナントに立ち食いそば屋が入っている物件は流石にレアである。

この店は写真の通り明らかに ”この空間” から浮いており、営業中であっても、どれだけデカデカと「そばうどん!」と書かれていようとも、外観からはこれが立ち食いそば屋であるとは分かり難い。

余談だが、この店の隣のトンカツ屋は東京でも随一の名店なので是非覚えておいて欲しい(余計な事を言うと、今の店になる前のトンカツ屋も大好きだった)。

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こんな綺麗なビルに入っているお店なのに、価格は昔ながらの立ち食いそば価格である。時節柄、持ち帰りメニューに力を入れて頑張っている姿に、ついつい応援したくなってしまう。

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店内には券売機がなく、おっちゃんに直接注文する形式。調理場は立ち食いそば屋にしては割と余裕があり、揚げ物の種類も色々と用意されている。

何を頼もうか悩んだのだが、この日は絶対にハシゴしてやろうと心に決めていたので、比較し易くするために、どの店にも絶対に置いてあるであろう定番メニューにしてみた。

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『春菊天そば様』 420円

オレが立ち食いそば屋で一番好きなメニューがこれである。重すぎず、軽すぎず、それでいて自己主張は強く、なのに決してそばを邪魔しない名わき役、それが春菊天。

また、元が ”葉っぱ一枚” だからこそ、衣の付け方や揚げ方が下手糞だと、一発で底が知れてしまう代物でもある。

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実はこの店に入ったのは初めてなのだが、ちょっと太めの武骨なお蕎麦に、かなり甘めのおつゆ(みりんが立ってる?)という、この辺りでは珍しいバランスの味だった。

色を見て「うわ黒!」と感じたが、どれだけ醤油辛いんだろうと一口飲んでみたら甘くてまろ~い味でビックリ。
こういう味だと知っていたら、絶対に生卵を頼んだんだけどなあ。これだけ甘味の強いおつゆには、絶対に生卵の風味があうはず。

春菊天は、開店から間もないタイミングだったからか揚げたてサクサクで美味しかった。冷めた時につゆに浸してどうなるかも試してみたいかなあ。

甘めのおつゆにボソっとしたお蕎麦という、立ち食いそばでしかあり得ない味で、一軒目から「ほう!」とテンションが上がってしまった。
好き嫌いがキレイに分かれる味だと思うけど、ハマったら他の店に行けなくなるキャラ立ちをしていると思う。

この店に関しては、つゆの特徴に合わせてトッピングを練って、再度挑戦したい。

[店名] 野むら
[住所] 東京都台東区浅草橋5-20-8
[TEL] 非公開
[営業時間] 7:00~16:00(平日)
[定休日] 土日祝

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