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NHK報道被害者が語る『NHK式 捏造報道の作り方』 #4

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NHK報道被害者が語る『NHK式 捏造報道の作り方』
#1 https://note.com/oharan/n/n294a867d5b3c
#2 https://note.com/oharan/n/n42cb777d4ac0
#3 https://note.com/oharan/n/n3fd11e926b86
#4 https://note.com/oharan/n/n4270405a9be3
#5 https://note.com/oharan/n/n78ee486d559f


オンエア、そして『特報首都圏』大炎上、自分が「ネットの祭り」の対象になる

予想通り長くなってしまったこのNHK捏造報道シリーズ。前3回では収録に至るまでと、収録時の様子について書かせていただいたが、今回やっとの事で 「答え合わせ」 のお時間である。

あのようなすったもんだの末に、果たしてNHKはどんな番組を放送したのだろうか?

実は、この結果については運の良い事に様々なログが残されている。というのも、この番組は「ネットの祭り」をお題目に掲げているが、内容に問題が多過ぎ、自分が 「ネットの祭りの対象」になってしまったからだ。

そのため、様々な個人サイトやまとめサイト、はたまた当時まだ元気だった2ちゃんなどで問題点を指摘・検証され、そのログが今も残っているのである。

上2つのまとめサイトを読めば、この番組がどんな惨状だったか理解できると思う。また一番下の個人サイトは、私個人が受けた報道被害の内容について詳しく解説してくれている。

そう、なんとNHKはあれほどしつこく注意・警告したにもかかわらず、「嫌韓流ブームの仕掛け人、パワーブロガーの荒井さん」として私の映像を使いやがったのだ。

しかも終電無くすまで数時間も収録したのに出番は数秒。おまけに放送当日、放送時間のほんの何時間か前の段階で「それだけはやるな捏造するな」と担当ディレクターに直接釘を刺したのに。

こちとらネットの専門家として依頼を請けた以上、ちゃんと「NHKの捏造がバレるまでのフロー」まで説明したのに、どんな神経をしていたら、いや、どんな知能レベルだったらガン無視できるのだろう。

・当時私は1日にユニークで1万人ほどの読者を持っていた
→ なのに、ネットで検索したって荒井と嫌韓流を密接に結びつけるログなんかひとつも出て来ない
→ そもそも荒井のブログに嫌韓流の文字列自体が殆ど出て来ない
→ NHKおかしくね?

「インターネットではウソってこうやってバレるんだよ」とまで忠告してあげるオレって流石ITジャーナリスト(笑)
ノーギャラで交通費分赤字が出てるというのに、ここまで義理立ててあげたオレは本当にお人好しであり、この国はお人好しから順番に死んで行くようにできているんだなと思い知る次第である。

NHKの思惑を推測してみる

では、どうしてNHKはこのような捏造報道をしたのだろうか。先ほど紹介したまとめサイトで番組全体の流れを確認して欲しいのだが、この番組は1本の道筋がキレイに作られている。

(1)朝鮮総連デマ・2ちゃんねらー
(2)光市母子殺害事件・弁護団懲戒請求問題
(3)嫌韓流

まず陰謀論に踊らされるバカっぷりや、2ちゃんねらーの悪ノリのような事例を見せ付け、「2ちゃんにすがりついて他人を誹謗中傷するバカども」という印象を植え付ける。
続いて、当時大きな話題になっていた弁護士への懲戒請求問題を取り上げ、これを全てネットのせいだと決めつける。
そして最後の、この番組のメインイベントである嫌韓流へと続いて行く。

こうした流れを見せられた視聴者がどんな感想を持つかといえば、そりゃ「ネトウヨきもい」「ネット危ない」なんてことになるだろう。
当時はネット規制論などがTVで堂々と垂れ流されており、何か起きる度に「ネットが~」とスケープゴートにされていた。
そうした風潮に乗ることがNHKの思惑であり、「ネット規制すべし!」「ネットは信用ならん!」といった答えから逆算して、必要となるパーツをかき集めたのではなかろうか。

また、嫌韓流の作者がインタビューに応じたことで、NHKの報道姿勢が「嫌韓流ありき」に固まったように思う。
これは特に注目して欲しい点なのだが、番組内容をよく確認してみると、この番組には様々な人物が登場するが、実は 「まともな取材対象」と言えるのは嫌韓流の作者と編集者、それと懲戒事件の解説で出て来た弁護士の3人しかいない。この内、懲戒事件については後述するようにそれを取り上げること自体に問題がある。となると、まともな取材をしたネタは嫌韓流しか残らないのである。

以下それについて解説する。

番組の序盤で「ネット掲示板に書き込むひと」として登場するのは秒刊SUNDAYの管理人さんだが、彼を単に「BBSの愛用者」としてだけ扱うのはあまりに酷すぎる。彼は過去にも何度かNHKの番組に出演しているはずなので、私と同様にその義理で引き受けてしまったのではなかろうか。

続いて数名の人間がネットを荒らし回っている ”現役” として登場するが、こんなもんいくらでも捏造できるし、彼らが実際に荒らし・祭りに参加している証拠など何もない。肩書きも背景も何も分からない人間達の座談会を、モザイク越しに見せられているだけだ。

しかも中盤の見所のひとつである懲戒請求事件に関してはそれ以前の問題で、これをネットのせいにすること自体に問題がある。これは当時大きな話題になっていたタイムリーなネタではあるのだが、ネトウヨとはあまり関係ないし、ネット発で起きた動きですらない。

なぜあのような大きな祭りが起きたかというと、TV番組(読売・たかじんのそこまで言って委員会)で、当時弁護士だった橋下徹が煽ったからだ。
「TVと弁護士」というパーツが揃っていたからこそ、鵜呑みにする連中が大勢現れ、ネットでもあそこまで大きな動きになったのである。それを全てネットのせいにするというのは、単なる責任転嫁であろう。
NHKにもし報道メディアとしての誠意があるならば、「キッカケはTV番組で、それに煽られた連中がネットで拡散した」程度の説明にしたはずだ。

NHKはハッキリした捏造以外に、この手の「なんで片側しか見せないの?」という、いわゆる偏向報道が実に多い。これについては、後日番外編として実例を紹介しようと思う。

さて、こうやってネタや取材方法、また取材対象の妥当性を精査して行くと、最終的に残るのは嫌韓流ブームだけになってしまう。
しかしそれではNHKが単に嫌韓流ブームを紹介しただけで終わってしまうから、中心に嫌韓流を置きつつ、「ウヨク風のネタ(朝鮮総連デマ)」や「注目を集める話題の事件(弁護士懲戒事件)」を付け足して尺を増し、「ネットはこれだけ危ない!」という結論に至れるような構成にしたのではないだろうか。
そう考えると、メインに掲げる文言がネトウヨでもなければオタクでもクレーマーでもなく、「ネットの祭り」なんて2ちゃん語をもじったような「それ誰が使ってるの?」的な微妙なものである必要性も分かる。
テーマをどうとでも受け取れるような言葉にしておかねば、取材成果を強引に1本のシナリオにまとめることが出来ないからだ。

このようにNHKの思惑を読んで行くと、番組の破綻の仕方にも、私への無礼極まりない対応にしても納得がいく(許すとは言っていない)。

NHKにとって私の主張は邪魔でしかなかった

NHKの思惑が「だいたいこんなとこだろうな」と分かったところで、私個人の話に戻したい。
私が収録時にNHKのキャスターに対して述べた「ネットに対する思想・信条」は以下の通りである。

◇ 私の主張
・匿名どころかHNすら使わない
・AVすら実名で監督していた
・発言や行動に責任を持つことを心掛けている
・ネットの匿名性には問題点と必要性と両方ある

これに対して、NHKが言いたかったのはこういうことだ。

「ネトウヨが匿名をいいことに、ネットを使って無責任にあちこち荒らし回って社会を乱している!ネットは危ない!」

ここまで主張が食い違っていると、NHKとしては私のような逃げ隠れせず堂々と活動する人間にいて貰っては困るはず。よって私が語った「ネットとは」的な部分は全てカットされ、亡き者とされた。

「だったら私のたかが数秒の出番は必要ないんじゃないか?」と思われるかもしれないが、NHK的にはそうではないのだ。
仮にこの流れの中から私を抜くと、嫌韓流に関係する人間は作者と出版社だけになり、「嫌韓流とネットのジョイントパーツが消失する」からである。だから全カットでもおかしくない私の映像をどうにか使う必要があった。

そこで、NHKは私が情報波及の仕組みについて語った部分を切り取り、それと嫌韓流とを図表のインサートやナレーションで無理やりに繋げ、「嫌韓流をネットで広めた荒井さん」という捏造キャラを登場させたのである。

当日の電話でピンポイントで「それだけは止めろ」と言ったにもかかわらずヤラかしたというのは、そうしなければ嫌韓流とネットを証言者付きで繋げられなかったからだろう。たかが数秒の出番だったのに、意外と重要なポジションを任されたのである(笑)

(続く)


※ 本文ここまで
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https://note.com/oharan/m/me7f4e089bacd
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