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PLAZAがソニプラだった頃

SonyPlazaというお店が昔ありましたね。今はPLAZAだそうですが。

未だに、PLAZAのことを心の中でソニプラだと思っている世代です。私のソニプラデビューは10歳、小5の頃です。地元の中でもハイエンドなブランド物のお店がいくつも入っているファッションビルで、小学生が一人では入ってはいけないムードが漂う場所の地下1階にそれはありました。(もちろん縁はなかったけど世の中、ややバブリーになりかけていた頃です。)

もう、初めて行った時はカルチャーショックなんてもんじゃないですよ。

その空間は「アメリカ」そのもの。まぁ、アメリカ以外の国のものもたくさんあったはずなんですが、とにかく、「ここは外国だ」と思いましたね。独特な香りもしていた気がするけどあれは多分、甘ったるいお菓子とか、香りがキッツイ化粧品の香料だったんだなぁ。

蛍光色だけのクレヨンとか、A4でもB5でもないサイズのレポート用紙とか、何でも落ちそうなドイツの歯磨き粉とか、インクの出なら日本製が断然優秀だけど、デザインが遊び心に溢れているボールペンとか。逆に缶に入った色々なフルーツのキャンディなんてのは、ちょっとノスタルジーも感じたりして。

では、何故ゆえ田舎の小学生がソニプラに行く羽目になったかというと。

当時、歯列矯正をしていまして、もともと歯並びが悪いときれいに歯が磨けないもんで、デンタルフロスを使うことを推奨というか、歯科医院に指示されました。今は色々便利なものがあるけど、当時はそんなものは市販品を簡単に手に入れることが出来ず。なら、歯医者に置けよ。どうせみんな同じ目的で来ているんだから。

歯ブラシはバトラーとかGUMとか色々あったけど、デンタルフロスは歯医者でも買えなかったのです。私がフロス屋さんの営業なら、歯列矯正の専門歯科に片っ端から売り込みますけど。ソニプラにわざわざ行って買わせる方針の歯科医院でした。

当時は今みたいに引っ張って好きな長さを出せるタイプではなく、一回の歯磨きに、一本使う独立タイプの、その名も「SuperFloss」というシロモノを使っていました。真ん中がスポンジ状にふわっとした糸になっていて、いかにも歯の隙間の汚れを搔き出してやるぜ‼︎という見た目でした。ちなみに一袋に30本なので夜だけ使うとしても、1ヶ月で使い切ってしまうのです。歯列矯正は落ち着いたら3ヶ月とか6ヶ月おきの受診でしたから、定期的にソニプラにフロスを求めて行くことに…まとめ買いの発想はなかったのか……?

だから、歯医者に置けよ。何で、わざわざ買いに行かされたんだろう??

日本の歯磨き業界に、歯間ブラシという発想そのものがなかったのかもしれません。歯列矯正を終えて、そこそこ整った後はあまりフロスを使っていませんでしたが、時折、歯医者のお世話になると、歯間ブラシを使え、歯と歯の間が磨けてないぞと、よく指摘されました。何なら、今でも言われるし。歯医者さんが「完璧だ‼︎」と言ってくれる磨き方はなかなかないもんだ。

フロスを買いに行くはずが、外国チックな(輸入品しかないから当たり前だけど)雰囲気に酔いに行くためだけにお店を覗いたりもしてました。

それから幾星霜。もはやソニプラはソニプラではなく、輸入雑貨も多種多様な方法で手に取ることが簡単になりました。

フロスも進化して今は色々なのが手軽に買えるし。何よりネット通販の力がすごいかも。あの、真ん中ふわふわタイプで1回1本タイプはドラッグストアでもあまり見かけないから、今ならネットで買うのが手軽なのかな。ちなみにまだ「SuperFloss」も現役でAmazonnなどで買えるみたいです。

今は、無印良品のフロスを使ってますが、リニューアルで使い勝手が変わったり、廃盤にならないで欲しいなと願うばかりです。先日も終売になってしまった商品があり、代用品を探しているところ…無印あるある、なのでしょうか。


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