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一言の重み

わたしが26歳で再々就職した時の出来事です。
当時、東京都内に十店舗ほど進出したカメラ販売チェーン店でのちょっとした出来事です。
小岩ステーション内のカメラショップは退勤時となると黒山の人集り。主にDP受け渡しのお客さんで列ができたものです。店頭員は大忙し!受付の月日、仕上がり月日、氏名、電番番号、フィルムの種類、プリントサイズを記入して、引換券を渡す。
その作業に追われる。次の電車が到着するとまた・・
わんさと詰まれだDP受付袋、サクラ、フジ、コダック、それぞれのメーカーの集配係の社員が受け取りに来る。
受付袋にはいろんな申し渡しメモが書かれてあった。「各二枚」「良いネガのみ」
「再P.もっと濃く」等
忙しい中、走り書きで中には殴り書きの読みにくい字も・・
色にうるさい客もあり、再々P(プリント再々度やり直し)などある。ある日その集配係の年配の男性が「あの〜ちょっとお願いなんですが・・」「はい?」「申し送りのメモ欄ですが・・」「はい、何か」「再Pだけでなく、そこに、一言
お手数ですがと入れて貰うと、スタッフも気持ちが違うと思うんですが・・」
「あ、そうですね、
わかりました、どうもすみません」
何気ない一言のようだけど、言いにくい言葉を言って下さったんだなと暫くして感じた。
私達は現像所の現場を知らない。ただ受付袋のメモ欄に指示のみ記入し店に持ち込まれたフィルムを受付の箱に入れるまでが仕事とこなしていた。それで日々が過ぎていて
何ら支障はなかった
でも、その一言を聞いた事で私はあらゆる時にふと思うようになった、ちょっとした一言の大切さ、何かを頼む時と限らず、注意をする時、された時、出会った時、ちょっとした一言でその場の空気が良いものとなる。
次への動きが快いものとなり、人間関係や仕事がスムーズに流れていくことになる。
お手数ですが・ごめんどうかけますが・失礼ですが
・良いお日和ですね・
お気をつけて・お世話様です・御足労かけます・

面倒くさがらずちょっと
一言を添えてみよう

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