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フレデリック ペパーミントガム🪴 ①

↑ペパーミントガムが聴けるとこ

以下に書く内容はあくまでも私の視点で感じたことです。
1つの捉え方として参考程度に書きました。
誰かの感想を読むと捉え方が上書きされる可能性もあります。
どうかあなたの感性を大事に離さないでね。
ご承知おきの上、読み進めていただけると幸いです(`・ ・´)✐☡ ⋆*


フレデリックの新曲「ペパーミントガム」が11月8日(いい歯の日)に配信リリースされた🦷

11月4日にオフケンラジオで初解禁されてから、タイムフリーも含め毎日毎日繰り返し咀嚼している🪴

解禁された日は家でイヤホンで聴いていた。
新曲がラジオで解禁される瞬間は何回経験しても特別で、記憶が焼き付く。

ペパーミントガムは、、
正直聴くのすごく緊張した。

だって健司くんの長めのあの前置き!
今までそんな風に丁寧に説明してくれたことってたくさんあったかな、
あの話しを聞いただけでも泣きそうになった。半泣きだった。

1.健司くんの前置き


健司くんのあの話しはこれから先も大事だと思うし、今後も忘れたくないので要点を文字起こししますね。

・この曲は今年の6月くらいから制作を開始した
・優游涵泳回遊録を作ったあと、これからどういう曲を作るか話し合いが始まった
・フレデリックでは曲を作る前に深めの話し合いをする
・今までどういう楽曲を作ってきたか、どういう風に人に受け取ってもらえたか、じゃあ次はこういうモードだとか自分たちを客観視して言葉にする作業をする
・この作業をする理由は、聞き手がどう思ったか、作り手の意図にズレが起きることが怖いと思っているから
・ずっと追いかけてる好きなバンドがなんでこのタイミングでこの曲を出したんやろ、とかどういうモードで曲を書いているのか分からない状態もあると思う
でもバンド側からするとこういう意図でとか絶対理由がある。
・理由を自分たちだけでとどめてる、あえて言葉にしていない、言葉にしていない理由が単に曲を作りたいだけっていうパターンもある。
・フレデリックに関しては言葉にすることを大事に思ってる。自分たちも理解するのが大事だと思っている。
・過去の話しをして今どうか、じゃあ未来どうしようと話し合う。そして4人の意志を固める。
・康司くんの「長く愛される楽曲を作りたい」という信念からペパーミントガムの制作が始まった。
・インディーズの頃から言い続けてる言葉
・康司くんの性格として、いろんな芸術を吸収する上で表の面白さだけでなく、作った人はどういう人なのか、ルーツはどこにあるのか、歌詞の裏側を解いたり、深堀して楽しむ
・康司くんは長くコンテンツを愛するのが好きな人で
自分もそういう楽曲を作りたいという想いがある
・かたやインターネットではコンテンツが速く届きやすい。飽きられたり、消費が速いのが今のトレンド。
・それは康司くんの性格としては合わない部分もある、その中でも長く愛される楽曲を作っていくスタンスは変えたくない。
・ペパーミントガムはフレデリックにとってライブで盛り上がる楽曲とは対照的。噛めば噛むほど面白い愛のある楽曲だと思っている。

とのことでした。

オドループやジャンキー、スパークルダンサーなど、ライブで盛り上がる曲、イントロやサビがキャッチーでTikTokなどでバズるような、フレデリックの必殺技のような曲というよりは、
今回はミディアムテンポで歌が立つ楽曲になった理由を説明してくださったと私は思っています。

フレデリックの曲の中でも再生回数が多い曲、
有名な曲から好きになった方は思ってたのと違うと思ってもおかしくないもんね。

今回イントロがないっていうのも新鮮ね。


2.長く愛される曲とは

音楽が「長く愛される」とは何なのか。

自分に置き換えて考えると、例えばサイカとかたりないeyeとか熱帯夜、FOR YOU UFO、蜃気楼とか銀河とか他にもいっぱい、
そういう曲が私は好きで、元気だしたい時に聴く曲もあればリラックスしたい時に聴く曲、頭の中を整えたい時に聴く曲、いろんなパターンがある。

スパークルダンサーとかは朝仕事行く前に聴いたりするわけです。
でも、人生っていつだって踏ん張り時じゃなくて、地味な時間、深夜に考え事をする時間、さまざまある。

人生は華やかな場面よりも、地味な場面の方が多くて、そんな中でサイカとかたりないeyeとか寝る前に落ち着いて聴ける曲も実はとても中毒性が高く、日常に末永く寄り添ってくれる楽曲じゃないかなと思う。

だから、個人的には寝る前に聴く曲が増えた!
と凄く嬉しく思ってる( ◜◡‾)🌷🌙

寝落ち楽曲。


3.1回目に聴いた感想

健司くんの前置きを聞いてから、
1回目にペパーミントガムを聴いたとき。

画面の前でボロボロ泣いてしまった。
しばらく放心状態だった。
歌詞が1番よく入ってきた。
歌詞を聴き進めるときの緊張感。

ミディアムテンポなんだろうなとはteaserからも思ってたけど、こういう恋愛テイストの曲が来るとは微塵も思ってなかった。

健司くんの前置きを踏まえるならば、
歌が立つ、ミディアムテンポであることは
うんうんと思うはず( ՞ ᴗ ̫ ᴗ՞)"

ここでおそらく2つ疑問が湧くと思う。

「愛のある曲」と紹介していたものの、
愛を失う、失恋の曲ではないか。

そして、バンドにとってこのタイミングで必要な曲を4人で話し合ってると言っていたけれど、
なぜこのタイミングでこの恋愛系の曲だったのか。

楽曲の中にある苦しくも大きな愛。
哀でも逢でも藍でもなく、紛れもなく全て愛だった。

私は共感覚が強めなので自分の感受性スイッチをONにしたり、OFFにしたり、切り替えて生活している。

めっちゃONの状態で1回目聴いたら、その曲の中にある感情が津波のように流れ込んできて、大きな愛がすっごく苦しくて溺れそうで息が出来なかった。

でも、自分は失恋の曲(愛を失った曲)とは第一印象は思わなかった。
そこにあったのは、愛だった、ちゃんと愛があったと存在証明している曲に思えた。

フレデリックが王道の恋愛の曲を作るのは珍しいという意見も見た。

個人的には、フレデリックの曲に恋愛の要素がなかったとは思わない。
年々歌詞がストレートになっていくさまを見ていると恋愛についてストレートに歌っても、特に不思議ではなかった。

何よりこの曲自体がストレートなのか、についてももう少し咀嚼していかないといけないと思う。
本当にストレートなのか。
何を読んでどうストレートだと解釈するか。
解釈の余地があるのを見落としてないか?

そして、

「長く愛される楽曲を作る」
「バンドとして長く愛される」

人生には山あり谷あり、夢を追いかける時があれば、恋愛だって大事な要素だと思う。
恋愛に限らず、愛って本当に大切なことを教えてくれる。
いろんな愛がある。

恋愛の曲があるのは不思議ではないかな。
年齢が変われば、その時に刺さる曲だって変わるでしょう。

もしその人が悩んだ時、例えば失恋した時、音楽を聴きたい気分になった。
フレデリックにはそういう曲がないとすると、他のミュージシャンの曲を聴くでしょう。

いかにも流行っている恋愛の曲かもしれない。

康司くんのインスタでもあった、
「ほかでいいやんってならせたくない」

そう思うとその人の人生を丸ごと受け止められるような楽曲の幅が求められるのでは?

と推察するので、フレデリックが人間の人生という幅の広さに対応した曲を作るのは特に不思議ではない。

むしろその人の人生のありとあらゆる場面に対応する曲を作ろうとしているならば、
1人の人から長く愛されたいというその独占欲の深さをめっっっちゃ感じる。


4.経時的な変化

1回目に聴いてから数日が立ち、MVも観て、更に感想や感覚も変わってきた。

1回目はただただ衝撃で、苦しいほどの愛に飲み込まれそうになった。
何かが音を立てて崩壊していくさまが苦しかった。

何回も何回も聴けないって思ってしまうほど、曲に蔓延るドロドロした感情がすごかった。
そんな感覚とは裏腹に不思議と何回も聴けた。
聴いた。

楽曲には2パターンある。
何回も何回も聴きたい曲、
何回も何回も聴かず、ここぞという時に聴く曲

けして再生回数が多くなくても、誰かにとって真の意味で大切な曲もある。

ペパーミントガムは後者なのかなぁと最初は思った。

健司くんの声やメロディの美しさ、ドラムの生感、ベースのパン振り、ギターの歪み、

繰り返し繰り返し聴くうちに、
歌詞の重みを1度脇に置いて、音の気持ちよさにどんどん惹き込まれていった。

サイカと同じ、深夜にゆっくり聴く曲に思えた。


5.歌、演奏について

まず、イントロがない。
フレデリックと言えばの。

「こびりついた記憶の味がしなくなるまで 噛み締めて はじけた」サビから始まる。

名悪役と同じ衝撃💥

頭のサビはキラキラした音と健司くんの声の音質が少しローファイに聴こえる気がして。

まるで、キラキラした美しい過去を振り返るよう。

2人のやりとりを彷彿とさせるようなベースの左右のパン振り、そこに生まれる軋轢を象徴するようなギターの歪み、刻々と時計の針を刻むようなドラム、メロディと同様に美しい健司くんの歌声。

歌詞だけじゃなくてビートの気持ちよさもしっかり耳に入ってきた。

その人の気分で重くも爽やかにも聴ける。
やばいよね、このだまし絵のような二重の視点で曲を聴けるって。

健司くんの歌声はもはやブレスも全部美しくて。
Aメロはボソボソと独り言を言うような歌い方、虚脱感、静かな絶望感、孤独感、寂しさ

Bメロは周りを強く跳ね除けるような意志
特に1音目のインパクト。

サビは、愛<愛<愛
って1つずつに力がこもっていて、咽び泣くような心の叫び、悲痛な声
美しさとの対比が辛い

ミックスボイスというのかわかんないけど、
「欲しかったぁ~~」とか
地声と裏声の中間くらいの伸ばし方がめっっちゃ切なくて美しい

ラストは
「2人だけの季節を~」って
未来への意志を感じる。

曲中に「はじけた」が3回出てくる。
1回目のはじけたはギターの歪みも相まって、ドロドロした時間が始まった暗喩、
2回目のはじけたは若干の虚しさとどうにでもなれという諦め
3回目のラストのはじけたは未来に向かって、弾けていく明るい意味だと思った

全部全部健司くんだからこそ出来る奇跡的な表現に感じる。
健司くんの声にそもそも宿る粘り気と透明感と色香と意志
Aメロ、Bメロ、Cメロ、サビの表現すべてに健司くんの歌の魅力が形を変え、遺憾無く詰まってると思う。

ギターは何より歪みがすっごい
両耳をつんざくような。
あの割れるような音を両耳から聴かせるのやばすぎ、、

最初シンセかと思ったけど、ギターよね🤔
虜のラストを思い出した。

ストラトのピックアップを変えたのかな、
私は残念ながらよく分かってないけど!!( ˃̶ω˂̶ ૃ)

アームも使ったとのことで。

隆児くんと言えば凛とした甘い音色でチャッチャカ刻むイメージがあって、でもペパーミントガムは強い歪みでどっしり、関係性の中に起こる歪みを的確に表現してると思う。
それでいてBメロではフレデリック印の奇妙なうにょうにょした音も。(あれギターだよね…?)
隆児くんのギターってフレデリックをフレデリックたらしめる奇妙さを作ってると思う。

間奏がすっっっごいフレーズ。
天地がひっくり返りそう。
ドラムとの絡みつき方が癒着がすごい。鎖で雁字搦めになってる。
ここの噛み合い方が凄すぎる。強固。

ベースは指弾き、スラップしてるのよね、
音がギターと同じでジリジリしてて太めで、ギターと同じリズムで弾いてるところも多いのかな🤔
歪みを増し増しにしてる🤦‍♀️

個人的にはやっぱり1番Aメロの左右の振り方が大革命でお気に入り。
「飛び交った溜息」
「触れ合ったまどろみ」

2人のやりとりを音で表現している。
個人的には弱点突かれちゃう、このアレンジ。
良すぎる。良すぎるよ。

名悪役もそうだし、銀河のとぅとぅとぅもそうだけど、左右に音や声を振るって、音楽が突然3Dになる。
音楽表現の無限さを感じる。

ドラムについては
やっぱり自分はドラムが好きなので、ドラムばっか聴いちゃう。
全体的にライブよりもライブ感がやばい。
生感がすごい。
目の前にセットがあって音を鳴らしてるような感覚。
レコーディングしたときのスタジオにある空気も密封されてる気がする。
だからこそ好きで聴きたくなる。
何も加工されてない。

ビートもフィルもものすごくシンプル。
1番のスネア一打が印象的なフィルも
2番の足もどっちも好き

全体的に感情の行間を感じさせる。
それが気持ち良い。

Bメロの定期的にハイハットあけるところ、
サビのガムの粘り気を表すようなハイハットの足の刻み。
乾いたスネアの音、全部好き。

1番から2番にかけての美しいビート。
そことは残酷さに目が当てられないくらいの2番からCメロ。

武くんがハイハットを叩くにつれてガラスにちょっとずつヒビが入って、割れてしまう💔

私はここの表現はまともに受け止めると結構キツいかも。音楽的に聴いてるからこそ繰り返し聴ける。

残酷さがあるからこそ、美しさが際立つ。

スパークルダンサーとは一転して、極限までシンプルで情緒的表現に磨きがかかったドラム。

歌のメロウさを重くさせすぎずに絶妙なバランスで前に進めてるビートだと思う。
諸行無常。
否が応でも時は流れる。でも時が人を癒す。

健司くんの歌は切なさと美しさ
隆児くんのギターと康司くんのベースは軋轢のイメージ
武くんのドラムは諸行無常の儚さと残酷さと美しさ

そんなバランスだと思った。


5000文字超えて長くなってきたので、

6.歌詞について(愛とは)

7.MVについて

は次のnoteに分けようと思います🪴


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