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浸潤性乳管癌ステージ4

あれは新緑の頃だった。
一年で一番心地良い季節に私は人生のとてつも無く大きな岐路に立つこととなった。

左進行乳癌 肺転移 胸椎転移 リンパ節転移

主治医の先生は検査結果とCT画像を診ながら淡々と説明した。
私は大体の予測はついていたので落ち着いて受け入れているように見せかけて
「やっべ!私、死ぬんだわ〜!これ…」
と、心の中で孤独にパニックを起こしながらも終活の段取りを考えていた。

なーんでこんなコトになったかなぁ…
悔やんでも現状が変わる訳では無し、
ここに至るまでのコトはおいおい綴るとして私が生涯をかけて向き合っていかなくてはならない、この病いについて知っておこうと思う。

乳癌とは?
乳房にある乳腺にできる悪性腫瘍
乳房はほとんどが母乳をつくる乳腺でできていて乳腺は乳頭を中心に放射状に並ぶ15~20の乳腺葉で構成され、乳腺葉は母乳をつくる「小葉」と小葉でつくられた母乳を乳頭まで運ぶ細い枝状の「乳管」とに分けられる。

乳がんの約90%以上が乳管から発生する乳管がんで約5~10%が小葉から発生する小葉がん。ほかにも粘液がんや管状がん、腺様囊胞せんようのうほうがんといった特殊なタイプの乳がんがある。

乳房の中でも乳房の上部のわき側にできるがんが全体の50%を占めるとされている。これにはわきの下も含まれ乳がんのできる場所は1カ所にとどまらず、2カ所以上になることもある。

がん細胞が乳管や小葉内にとどまっている状態を非浸潤がんと呼び、がん細胞が増殖し、乳管や小葉の外に広がった状態を浸潤がんと呼んでいる。

非浸潤がんと呼ばれる早期がんの段階では多くが治るといわれているが早期の乳がんでは自覚症状があまり感じられない。時間の経過とともにがん細胞が増殖し乳管・小葉の周囲まで広がり浸潤がんとなり血管やリンパ管へと広がる。乳がんの診断を受けたときにリンパ節や脳・骨・肺・肝臓など遠くの臓器にがん細胞が運ばれて遠隔転移をしていることもある。乳がんから遠隔転移をしたがんは乳房以外の臓器に発生していても乳がんの特徴を持ち、その臓器に生じるがんとは性質が異なる。
※以上webからの抜粋

告知を受けた時の私の病状
左胸の腫瘍は7×4奥行きは横隔膜近くに到達する巨大なモノで表皮を冒し潰瘍となり
絶えず出血していて、ひどい貧血の検査数値を示していた。
癌細胞がどれだけ活発かを診る腫瘍マーカー検査の数値は高値で癌は勢いよく私の身体を蝕んでいる。

これを放置すると5年生存率10%以下という本気の本気でヤバい状態であった。

肺への転移の診断を受けたが実は主治医の先生は乳癌の転移では無くまったく別の肺癌ではないか?との疑いを持っていた。
つまり…私は確定の乳癌と疑いの肺癌と性質の違う2つの癌を抱えているのではないかという診断であった。

詰んだ… いや〜私、終わったな…

ショックというより死ぬまでに片付けておかないといけないコトが山ほどあって妙な焦りの気持ちが一杯だった。

しかし…
この後、私は終活などやってる時間など無い回復力でヒトのもつ神秘と底力を自らの身で持って体感して行くのであった。

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