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ラヴェルのピアノ曲弾くならこれがおすすめ!中級者向け

ラヴェルは、ドビュッシーとともにフランス印象派を代表する作曲家です。最も有名な作品にバレエ音楽の「ボレロ」があります。
ラヴェルはピアノ作品もたくさん残していますが、難しい曲が多いのも事実です。
そこで今回は、初めてラヴェルのピアノ曲を弾いてみたい方、特にピアノ中級者に向けて、おすすめの曲をご紹介します。私なりに難易度の★をつけてみます。(★が多いほど難しい)

亡き王女のためのパヴァーヌ ★★★


パヴァーヌとは、かつてヨーロッパで流行したゆったりした舞曲のことです。ラヴェルの初期の代表作の1つであり、繊細で優しい美しい曲です。
ピアノソロだけでなく、ピアノ連弾やオーケストラによっても演奏されます。特にオーケストラ版を聴くと参考になるので、ぜひ聴いてみてください。ラヴェルがイメージしていた曲の雰囲気をつかめるはずです。
ラヴェルはオーケストラの魔術師と呼ばれるほどオーケストラ曲を得意とし、それぞれの楽器の音色を活かした作曲を行いました。

ソナチネ 第1楽章 ★★★★ 第2楽章 ★★★

ソナチネと聞くとソナタよりも易しい曲かと思いがちですが、そんなことはありません。
第1楽章は、音と音がぶつかり合うような、聴きなれない不思議な響きがたくさん現れます。その理由の1つは、5度の和音の平行移動を多用していることです。また、冒頭から両手が重なり合ったりするので、初めてラヴェル曲を弾く方は、新鮮に感じるはずです。
第2楽章は楽譜2ページに収まる小曲で、可愛らしさを持っています。第1・2楽章ともに、技術的には特別難しい部分はみられませんが、どうやって音を響かせたらよいのか考える必要があり、音楽性が求められる曲です。
ちなみに第3楽章はテンポも速く、技巧的で難易度が高めです。私は学生時代、3楽章に苦しめられました。

「クープランの墓」よりメヌエット ★★★

ピアノ曲集「クープランの墓」の5曲目がメヌエットです。(↑の動画の5曲目)
ソナチネ第2楽章を思わせるような、繊細で優しいメロディで曲は始まります。
途中で右手と左手で1小節ずつメロディを受け渡す部分があったり、両手が重なり合う部分があったりして面白いです。ラヴェルのピアノ曲では、両手を交差して弾く部分、重ねるように弾く部分が度々登場します。
繊細で美しい和音が沢山でてきますし、ゆったりテンポなので弾きやすいと思います。

ピアノ中級者におすすめしたい、ラヴェルのピアノ曲4つをご紹介しました。4曲ともテンポはゆったりなので、ゆっくり譜読みしながら挑戦してみてください。
ラヴェルのピアノ曲には美しい曲が多いので、機会があれば他の曲についても紹介したいです。


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