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人事も知っておきたい「リソースアロケーション」とは?

経営におけるリソースアロケーション(Resource allocation)は極めて重要な問題です。この配分を間違えれば他社との競争に負けてしまうでしょう。

このリソースアロケーションの考え方は、人事においても押さえておく必要があります。

人事におけるリソースアロケーションとは?


リソースアロケーションとは、経営資源または経営資産を配分することを言います。

昨今、経営資源とは、ヒト、モノ、カネ、情報の4つだけでなく、時間や知的財産なども含む場合があります。こうした資源を、戦略を実現するために何に割り当てていくのかを考え、意思決定することが経営者の腕の見せ所と捉えても良いでしょう。

では、人事における「リソースアロケーション」とは何を意味するのでしょうか。当然ながら、主には「ヒト」をどう配分していくかが該当します。具体的には、戦略的に採用、評価、配置、育成などのプロセスを通じて、全社的にどのポジションにどんな人材を割り当てていくのかが大事になってきます。いわゆるタレントマネジメントと言っても問題ないでしょう。

人事におけるリソースアロケーションがタレントマネジメントを意味しているなら、まず各事業においてそもそも「人材が足りているのか不足しているのか」を把握することが大切です。そして、もし足りていないならば、既存の人材でうまく再配分したり、絶対的な母数が不足していれば外部から採用することで、リソースを満たしていく必要があります。一方で、余っている状態なら、足りていないポジションに割り当て直したり、新しい取り組みを始めるという選択肢もあるでしょう。

リソースアロケーションをどう進めるか?


本質を掴むために、一般的なリソースアロケーションの考え方に戻って考察を深めていきましょう。リソースアロケーションは主に次の4ステップで進めると認識しています。

ステップ1 現状を見える化する
リソースアロケーションを考える場合、そこには既に割り振られたリソースが存在するはずです。こうした状態があるなら、まずはどこにどんなリソースが存在するのかを見える化するのが大切です。このとき、いきなり全体像から入るといつまで経っても次のステップに進めないため、あらかじめスコープを絞って見える化することがオススメです。

ステップ2 リソース配分の基準を決める
次に大事なのは、リソースの配分基準を定めることです。この基準決めが明確でなかったり、統一されていなかったりすると、いつまで経っても意思決定に至りません。ポイントは基準を洗い出しながら、状況に応じた優先順位を付けることです。

ステップ3 リソースを割り当てる
基準が決まれば、あとはリソースを割り当てていきます。

ステップ4 リソースを再調整する
最後にリソースの再調整です。実際に割り当てて終わり、とせずに、その後も定期的に状態を見える化し、適宜過不足を埋めるアプローチを継続することが大切です。

リソースアロケーションは、経営戦略や事業戦略において非常に重要な手法です。自社のリソースを適切に割り当て・配分することで、成果を最大化できる可能性があります。リソースの種類に応じたマネジメントを行うことで、より効果的な割り当てが可能です。

具体的な実践においては、事前に予測を行い、定期的な結果の測定と改善を行うことが重要です。どの割り当てが最適かには一概に正解がないため、予測と改善を繰り返すことで、より良い方法を見つけることができます。まず、自社のリソースをしっかり把握し、その後、適切なリソースアロケーションに取り組んでいくことがポイントです。

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