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再エネ出力制御 GWを終えて

2021年GWは北海道や東北エリアでも
再エネ出力制御の可能性が囁かれましたが
実施されることなく、
九州エリアのみ制御が行われました。

そして九州電力送配電の制御実績が更新され、
GWまでの制御内訳が公表されたので
2020年と比較して振り返ることにします。

↓ 2020年3月と4月の比較もしています。

●制御回数(旧ルール)
制御回数を比較してみます。
2021年より運用方法が変更となったので
旧ルールのみカウントします。
4月~5月6日までの制御回数は
・2020年:8~9回
・2021年:9~10回
とほぼ同じ回数となっています。

運用方法が変更になったのは
これまでの運用方法では旧ルールの
制御回数が30回を超える予想となったためです。

最終的に2020年度の
旧ルール制御回数は22回だったので、
今年度の秋、来年の3月は
昨年度より制御が増加する可能性がありそうです。

話が少し変わりますが、2020年から2021年の間に
旧ルールで20件以上新設されているのも驚きです。

●2020年と2021年の制御量を比較
次に制御量を比較してみます。
日付を横軸にしています。

制御量の少ない順に並べ替えてみます。

指定ルール制御が増えています。
これまで旧ルール中心で制御していたところを
一定量を旧ルールで制御し、当日の天候に合わせて
指定ルールを制御しているようにみえます。

●指定ルール制御量と制御率
指定ルールは一律制御されるため
実際に必要な制御量を超過することがあるはずです。

2021年度の制御量と制御率をまとめてみます。
(0%は正常運転、100%は停止状態)

上記グラフから
約100万kWの制御が必要なあたりから
100%制御しています。

2020年9月時点で指定ルールは
313万kW導入されています。
これらを一律100%制御すれば
313万kWを停止することになります。

エリアごとに制御率を変更できれば
さらに損失を減らせるのかもしれませんが
制御量・回数の平等を保ちながら
これを考えるのは非常に難しそうです。

九州エリアに点在する太陽光発電所の
発電電力量を予想するのは
難しいことだとは思いますが、
予測精度を上げてほしいですね。

●旧ルールの制御量の疑問
4月~5月6日までの制御回数は
・2020年:8~9回
・2021年:9~10回 でした。

ただ、先ほどのグラフを見る限り
制御量が減っているように見えます。

4月~5月6日までの制御量を集計すると
・2020年:2628万kW
・2021年:2005万kW
と、やはり減っています。

旧ルール制御の対象設備量は282万kWです。
制御量を回数で割れば設備量を同じになるはずです。

・2020年:2628万kW / 9回 = 292万kW/回
・2021年:2005万kW / 10回 = 200万kW/回

2020年は納得できますが、
2021年は疑問が残ります。

制御対象の設備容量が増えて、
制御回数も増えているのに
制御量が減っている事象を
どうにか解明してみたいのですが
私の頭では分かりそうにないです。

旧ルールオンラインが増えたのでしょうか?

どなたか分かる方いましたら
教えていただきたいです。

それでは、また。

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