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19.0008 『親孝行したい時には親はなし』を体感して思うこと

 妊娠10か月目にはいる、つまり、いつ生まれるか、という状態の時に自分の父親が亡くなった。それも全く予想していない出来事だったから、それが私の精神状態や身体状況に影響がないわけはなかった。
 妊娠中毒症は症状はよくなってきたが、時折心臓があぶるような感覚があって、出産に対して不安が生じてきた。そんな私は、頭の中は、父への後悔の気持ちでいっぱいだった。
 
 体の弱かった父親が60歳になるまで、黙々とひたすら懸命に働き続けたことの偉大さを、今こうして振り返っている50歳の私は、素直に
「私のお父さん、立派だ!!」と誇らしく言える。

 だが、若かった頃の私は、そう思えなかった。
優しすぎる父。おとなしくて寡黙な父。よく入院していた父。
どちらかというと 一見頼りがいはない ほうだったと言えるだろう。
若い頃の私にはそれが物足りなく映っていたのかもしれない。

全ての後悔は父がいなくなってから、ふつふつと湧き出てきた。
「あ、あの時も私はお父さんに何も言っていない」「この時もお父さんに感謝の気持ちを伝えていない」「大腸がんで入院した時も、たまにしかお見舞いに行かなかった」と、言っても仕方ないことばかりが頭をよぎっていた。 

あんなに、いつも私のことを想い、優しい言葉をかけてくれていたのに。

 強く思う。『親孝行、したい時には親はなし』ってホントだなって。

今は、残された母親がそばにいる。ケンカしたり、おしゃべりしたり、笑ったり泣いたりすることすべてが親孝行だと思って、一緒にいる。

 私が決めたこと。
 究極の親孝行は、親より早く逝かないこと。

  ■今回もお読みいただき、ありがとうございました!■

▶私はこのnoteを、シングルマザーの人たちに少しでも共感を持ってもらったり、私の経験を読むことで「よーし、明日からもがんばろう!」と、
明るく未来を語れる自分になってもらえたら・・・との願いを込めて書いています。
 ひとり親になることを選んだのは、多くはシングルマザーの決断によると思います。死別ではなく、自らの意思による離別により、シングルで子供とともに生きることを選んだのは自分自身だということを胸にとどめることが大切だとも思っています。
誰のせいでもなく、自分が選択した結果が今なんだ、と強く感じています。

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