文字列型データ-エスケープシーケンス

1.記事の内容

 Python文字列型データの基礎について4回のシリーズで説明します。第2回目は、エスケープシーケンスについてです。

***わからない用語があるときは索引ページへ***

2.エスケープシーケンスとは

 改行やタブなど、文字列で特殊文字を利用する方法です。"\"(バックスラッシュ)とASCII文字(半角の英大文字小文字/数字/記号)1文字を使って表します。
 例えば、改行は"\n"、タブは"\t"のように表します。"mojiretsu_ex3.py"を動かしてみましょう。

 #mojiretsu_ex3 .py

print("桃太郎の家来\n\t1.いぬ\n\t2.さる\n\t3.きじ")

 このプログラムを実行すると、以下のように出力されます。

桃太郎の家来
    1.いぬ
    2.さる
    3.きじ

3.Pythonのエスケープシーケンス一覧

 以下に、よく使うエスケープシーケンスの一覧を示します。
 \(バックスラッシュ、または¥マーク)や"(ダブルクォーテーション)、'(シングルクォーテーション)のような特殊文字を、文字列の中の1文字として扱う場合にもエスケープシーケンスが使えます。

\\:1文字のバックスラッシュ(\)
\':1文字のシングルクォーテーション (')
\":1文字のダブルクォーテーション(")
\b:バックスペース
\n:改行
\t:水平タブ (TAB)

4.エスケープシーケンスを使わない

 エスケープシーケンスは、文字列を扱う上で便利な機能なのですが、使いたくない時もあります。とくに、Windowsの場合はファイルパスを扱うときに"\"を区切り文字で使うため、毎回”\"を"\\"と書くのも面倒です。
 このような場合は、文字列定数の前にrをつけて、

str1 = r"c:\folder_name\file_name"

のように書くと特殊文字は無視され、書いた文字のとおりに扱うことができます。r”<文字列>”を、「raw文字列」とよびます。

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